962: 名無しさん@お腹いっぱい。 2016/10/07(金) 18:02:02.68 ID:9IfK5H8G0
⇒日本サッカーを欧州化させようとしているハリルホジッチ(JSports)
>この日のイラク戦のように、アジアの相手にこれだけ押し込まれ、ピンチの連続となった
>試合というのは過去15年以上にわたって僕の記憶にはない。

後藤さんのコラムだけど

イラクに圧倒されてたか?
失点はセットプレーだし、決定的なのもセットプレーと前半終わり間際のカウンターくらいだったろ
あの内容で圧倒されたって見るってなんなの

(全文)
no titleかつて「日本のサッカーを日本化する」と言ったのはイビチャ・オシムだった。日本の選手たちの特性を生かしたチームを作ろうとしたのだ。だが、同じボスニア・ヘルツェゴビナ出身のヴァイッド・ハリルホジッチは、どうやら「日本のサッカーを欧州化する」ことを目指しているようだ。

ロシア・ワールドカップのアジア最終予選。初戦でUAEによもやの敗戦を喫した日本代表は、10月シリーズではまずホームの埼玉スタジアムでイラクと対戦した。しかし、終了間際の山口蛍のバースデーゴールで勝ち越しはしたものの、内容的にはまったく互角。イラクのラディ・スワディ監督は最後のCKの場面で、韓国人の金東振(キム・ドンジン)主審がタッチライン際で治療を受けていたスアド・ナティク・ナジがピッチに戻ることを許さなかったことを非難したが、まさにイラクにとっては痛恨の失点だった(おそらく、中東地域では「極東の笛」が非難されていることだろう)。

あのまま1対1で試合が終わっていても、日本側としては「負けなくてよかった」とホッとしたはず。そんな試合だった。

これまでも、試合終了直前に決勝ゴールが決まった試合は何度も見てきたし、なんとか同点とした試合もたくさんあった。「よもやの敗戦」だって、何度かはあった。だが、いずれも日本が攻め込みながらもなかなかゴールをこじ開けられず、逆に数少ないカウンターのピンチで決められてしまった。そんな展開の試合だった。そんな負け方だったら想像もできた。だが、この日のイラク戦のように、アジアの相手にこれだけ押し込まれ、ピンチの連続となった試合というのは過去15年以上にわたって僕の記憶にはない。

9月に敗戦を喫したUAE戦と比べても、試合内容はさらに悪化していた。

ハリルホジッチ監督は、何かと言えば「日本人選手はデュエルに弱い」と言う。それは、まったくその通りだ。身長が低くて、体重も軽いといったフィジカル的な理由もあるし、ボディ・コンタクトの技術が足りないからでもある。

だから、これまでの歴代監督は攻守ともにコンビネーションの質を上げることによって戦おうとしてきた。守りの場面なら、1対1でなんとか撥ね返したセカンドボールを拾うようなコンビネーションを作ったり、1人が当たりに行って相手に万全の体勢でヘディングをさせず、もう1人のDFがカバーしたりする。そんな戦い方だ。攻撃面では、ボールを持った選手のそばに複数の選手がサポートに行く。あるいは、追い越す動きでフリーの選手を作る。そのためには、互いをサポートするための距離感が必要となる。前後にも、左右にもコンパクトにすることによって、選手間の距離を縮めて戦う。それを、岡田武史元監督は「密集、展開」と表現し、それをピッチ上で実現させるために大木武をコーチに迎えた。

一方のイラクはアジアの中でも有数のコンタクトの強さを誇るチームだ。単に当たりが激しいだけでなく、ボールを奪う技術が高い。

そんな相手だからこそ、日本チームはコンビネーションを駆使して戦うべきはずだった。

ところが、日本はそういう戦い方がまったくできなかったのである。

キックオフ直後から、まるで後半の残り時間が少なくなって足が止まった時のように、日本の最終ラインと最前線の岡崎慎司までは、40~50メートルの距離が開いてしまっており、前後にも、左右にもまったくコンパクトとは言えない状況が続いた。攻撃もパスを駆使するのではなく、大きなサイドチェンジでサイドバックを走らせるか、縦のパスで本田圭佑を狙ったり、清武弘嗣を狙ったりという攻めになる。そうなると、パスを受けた選手は味方のサポートなしでイラクのDFと対峙せざるをえなくなる。

そのため、「デュエルの弱さ」という日本選手の弱点が完全に露呈されてしまったのだ。

前後にも左右にも広がった、互にスペースが大きく、選手間の距離が長いサッカー。これはまさにイラクにとって最も戦いやすい状況だった。日本チームは、日本の選手のストロングポイントを出すことなく、相手の得意の距離感で戦うようになってしまったのだ。

そして、それを見たハリルホジッチ監督は山口蛍の投入など適切な交代は行ったものの、苦戦の原因である距離感の修正には手を付けなかった。

試合後の記者会見での発言を信用するとすれば、ハリルホジッチ監督は苦しい展開の中で、最後まで諦めずに勇気を持って戦ったことを称賛しており、強い気持ちで戦ったことを喜んでいたのであって、距離感の問題などはそれほど気にしていなかったようだ。

「デュエルに弱いから戦術的にカバーし合おう」というのが、従来の考え方だったとすれば、ハリルホジッチ監督の考え方はこうだ。

「デュエルが弱い? それなら、強くなればいい」

ヨーロッパ人らしい考え方だ。1対1は、あくまでも1対1でそこで勝たなければ何も始まらない。DFは必ず1対1を守り切る。そして、FWは1対1では勝負を仕掛けて、相手を抜き去ろうとする。それが、ヨーロッパの基本的な考え方だ。つまり、集団で戦うのが日本的であるのに対して、個の力で戦うのが欧州的ということになる。「デュエルに弱いのだから、強くなれ」というのは、まさに日本サッカーの欧州化を意味しているのだ。

ハリルホジッチ監督は確信犯なのだから、今後もこういう種類の戦い方が続くはずだ。選手が鍛えられるのは確かだが、自分たちのストロングポイントを封印して、相手の得意分野で戦うのでは勝敗の行方はなかなか読めない。もちろん、それによって選手個々が鍛えられるのは良いことではあるが、そんなことをして予選突破を逃しては一大事だし、若い選手ならともかく30歳前後の主力選手がそう簡単にプレースタイルを変えることができるのだろうか。日本サッカー協会は、えらい難しい監督を選んだものだ。

次は、フィジカルの強いオーストラリアとのアウェー戦だ。これまで、両国の対戦は日本のテクニックとコンビネーションに対して、オーストラリアのフィジカルの戦いとなっていた。だが、10月11日の試合は、ガチンコのフィジカル勝負が続く展開となるだろう。

日本のサッカーを欧州化する……。壮大な実験ではある。だが、本当にそんなことが短期間で実現できるのか?30歳前後の選手がこれからきちんと変化に付いて行けるのか、不安材料は大きい。

引用元: 移籍・レンタル・戦力外「ら」スレPart8090

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