1: 名無し@サカサカ10 2019/09/07(土) 01:20:29.20
no title


9月5日のパラグアイ戦の前半25分。中島翔哉と南野拓実の2度のパス交換を経て、絶対的エース・大迫勇也がラストパスを前線に供給した瞬間、堂安律がタテに抜け出し、ペナルティエリア中央に侵入。
守護神と1対1になった。カシマスタジアムに集まった2万9000人の大観衆が総立ちになる中、背番号21は日本2点目となるゴールを確実に決めると思われた。

ところが、股抜きを狙ったシュートはGK正面に飛び、ネットを揺らせずじまい。ビッグチャンスを逸した本人は天を仰ぎ、スタンドからため息が漏れた。
「悔やまれるところ? もちろんゴールですね。そこを決めていれば文句なしだと思いますけど、そこだけが反省点ですね」と最終的に2-0で勝利した試合後、彼は悔しさを露わにした。
「ゴール欠乏症」という深刻な課題を解消できない21歳の若武者は、代表に合流するたび焦燥感を募らせているようだ。

森保一監督率いる新生日本代表が発足したちょうど1年前。若干20歳で抜擢され、瞬く間に2列目のレギュラーに定着した左利きのアタッカーは「本田圭佑の後継者」になるべき存在だと脚光を浴びた。
ワールドカップ3大会連続、計4ゴールの偉業を達成した偉大な先輩と同じ関西出身で、ガンバ大阪アカデミーで育ち、オランダから海外キャリアをスタートさせた点も一緒。

「2018年ロシアワールドカップに同い年のキリアン・エムバペやイ・スンウが出ているのを見て、『自分自身、何してるんや』って思わされました」といった負けん気の強さやビッグマウスも共通していたからだ。
代表でのスタートは本田をはるかに超える勢いで、初キャップから3試合目の2018年10月のウルグアイ戦で代表初ゴールをゲット。
今年1月のアジアカップでも攻撃陣の主力に位置付けられ、初戦・トルクメニスタン戦でいきなりゴールを挙げたところまでは順風満帆だった。

しかし、利き足で毎回ファーストタッチする癖を相手に分析されたのが響いたのか、そこからスランプに陥り、点が取れなくなってきた。
準々決勝・ベトナム戦ではVAR判定で得たPKを自ら決めてチームを勝利に導いたが、全7試合中6試合に先発起用されながら、肝心なところで詰めの甘さを露呈。
決勝でカタールに敗れたことも相まって、大ブレイクするには至らなかった。

この挫折が当時所属していたフローニンゲンでのパフォーマンスにもマイナスに作用し、昨季後半戦は1ゴールに終わった。代表でもコンスタントに呼ばれながら、空回りが続き、停滞状態に突入してしまったのだ。

「オランダ2シーズン目だった去年は決め切るところで決められず、自分の課題が出た。試合を見返したら『自分で自分で』って行き過ぎていたシーンもあった。そういうプレーも大事だけど、周りから点を取らせてもらう動きも必要。
その判断をもっと自分の中でクリアにできると思います」と堂安は自身の現状を客観的に分析していたが、そこを乗り越えれば、次のステップに一歩歩みを進められるはずだった。

冒頭のGKとの1対1の決定機は絶好のチャンスだったのだが、またも焦って相手にシュートを当ててしまった。もちろん大迫の先制点をお膳立てするパス出し、
南野の2点目の際に酒井宏樹がクロスに反応しDFのマークを引きつけたプレーなど、黒子の仕事はよくやっていたのだが、点が取れなければ評価されないのがアタッカーの宿命と言わざるを得ない。

「チームのためにいいプレーをしているだけでは評価されない。欧州では特にそう。結果が伴ってこないと。特にゴールですよね」と欧州10年目の長友も神妙な面持ちでコメントしたように、今の堂安は目に見えた数字が間違いなく足りない。
アジアカップ以降、同じゴールの問題に直面していた南野がトンネルを抜けた分、どうしても見劣りしてしまう部分も否めない。若い選手は好不調の波があって当然だが、彼の場合は少し足踏み状態が長すぎる印象だ。

「本田圭佑の後継者」と目された技巧派レフティは、このままだと「三銃士」と称される森保ジャパン2列目トリオから脱落してしまう恐れもゼロではない。 
  
 
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190906-00000047-sasahi-socc 

続きを読む