1: 名無し@サカサカ10 2018/09/07(金) 01:00:12.31 _USER9
ロシアW杯で日本代表が見せた、数々の好ゲームはまだ記憶に新しいところ。しかし、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任から、そこまでに至る過程でのドタバタは、すっかり忘れ去られてしまってはいないだろうか。

no title

 W杯初戦まで、実質的な活動期間は2週間ほどというタイミングで、突然指揮権を委ねられた西野朗監督は、就任後初めてのキャンプから積極的に3バックの導入に取り組んだ。実際、壮行試合のガーナ戦(0-2)では3バックで臨み、W杯本番への不安を大いに掻(か)き立てる内容と結果に終わっている。

 はたして、紆余曲折の末、フォーメーションは従来の4-2-3-1に落ち着き、メンバーの組み合わせも首尾よく見つかり、戦前の予想を覆(くつがえ)す、ロシアでの躍進につながったわけだ。

 さらに遡(さかのぼ)れば、アルベルト・ザッケローニ監督時代にも、日本代表には3バックの導入が図られている。

 ザッケローニ監督にとって3-4-3は、伏兵・ウディネーゼを率いてセリエAで旋風を巻き起こして以来、自身の”代名詞”と言ってもいいフォーメーションだった。日本代表監督在任中も、それをチームに落とし込むべく、何度か挑んでいる。

 しかし、いずれも頓挫。3-4-3をベースにするどころか、まともなオプションにすらならなかった。

 さて、これらを踏まえて、新たに森保一監督が就任した日本代表である。

 森保監督は、サンフレッチェ広島監督時代に2連覇を含む、3度のJ1優勝を成し遂げているが、当時の主戦フォーメーションは、これもまた森保監督の”代名詞”と言っていい、3-4-2-1。実際、監督を兼任する五輪代表(U-21代表)でも、すでにこれをベースにチーム作りが進んでいる。

 となると、当然、日本代表(A代表)にも3-4-2-1の導入が図られるのだろう。そうでなければ、ひとりの監督が両代表を兼任する意味がない。

 では、日本代表に先駆けて活動がスタートし、すでにいくつかの国際大会に出場している五輪代表での、3バックの浸透具合はどれほどのものなのか。

 今年1月のアジアU-23選手権ではベスト8に終わったものの、先ごろ行なわれたアジア大会では準優勝。結果だけを見れば、悪くない成果を残しており、選手それぞれの成長も感じられる。

 しかし、組織的、戦術的な視点で内容を振り返れば、まだまだ心もとない試合が続いている。

 3バックのビルドアップはポジショニングが中央に偏りがちで、相手の布陣を左右に広げることができない。そのため、ボランチがボールをもらっても、効果的な縦パスを入れられない。前線の1トップ2シャードが前を向いてボールを持ち、コンビネーションを作り出すような形には至らず、高い位置にボールが収まらないため、左右のアウトサイドMFも高いポジションを取り切れない。

 結果、森保監督が率いた当時の広島で見られたような、最終ラインからテンポよくボールを動かし、相手のプレスをかいくぐり、生まれたスペースへ次々に選手が飛び出していくような分厚い攻撃は、ほとんどお目にかかれない。

 また、守備においても、3バックに後ろを固める意識が強すぎるのか、全体が間延び、あるいは後退してしまい、相手が強くなるほど、ボールへ寄せられないシーンが増える。これでは、相手に労せずしてゴール前にボールを運ばれてしまい、ペナルティーエリア付近でのピンチを増やすばかりだ。

 正直、どれだけフォーメーションの特性が生かされているかと聞かれれば、首をひねらざるをえないのが現状だ。

つづく

9/6(木) 7:40配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180906-00010002-sportiva-socc

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