1: YG防衛軍 ★2016/10/29(土) 19:28:25.25 ID:CAP_USER9

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バルセロナはリーガエスパニョーラ第9節でバレンシアを下した。振り返った時、あの試合が優勝につながったと言えるかもしれないほどの、会心の勝利だった。アディショナルタイムに得たPKでの逆転勝利は議論を呼んだものの、バルセロナにとっては完璧な午後に違いなかった。しかし、その代償は大きく、エンソ・ペレスの激しいタックルを喰らったアンドレス・イニエスタが重傷を負い、担架に運ばれてピッチを後にした。

バルセロナのメディカルスタッフは、イニエスタの負傷を右ひざ外側側副靭帯の一部損傷だと発表。これはバルセロナ信者を悲観的な気分に陥らせた。最初の診断では、イニエスタの4カ月以上の離脱が見込まれた。が、翌日にジョアン・ガンペールで行われた精密検査の結果では、6週間から8週間で実戦復帰できる目処が立った。すると、たちまちメディアを通じて巻き起こったのがイニエスタの「クラシコ復帰説」である。

クラシコが行われるのは12月3日だ。つまり、イニエスタの負傷から6週間後である。どうやら、選手の設定する期限とは無関係に、復帰の目標となる日付は決められてしまったようだ。だが復帰に辿り着いたとしても、イニエスタのコンディションを考慮する必要があるのは言うまでもない。イニエスタは32歳になった。100%の状態でなければ、実戦のピッチに立つべきではない。

確かに、レアル・マドリーとの一戦は特別な意味を持つ。しかしながら、この試合に懸かっているのは勝ち点3に過ぎない。38試合あるリーガの1試合だと考えると、イニエスタの強行出場はあまりにもリスクが大き過ぎる。

一方で、バルセロナファンを安心させる前例がある。

話は昨年に遡る。バルセロナはリオネル・メッシを負傷で2カ月間欠いていた。今回のイニエスタの離脱期間と丁度重なる。昨季、メッシがサンティアゴ・ベルナベウで行われるクラシコに間に合うかどうかは相当な関心を集めた。結果、メッシはクラシコまでにピッチに立てる状態まで回復した。

奇妙に聞こえるかもしれないが、実際にはベンチスタートとなったメッシはクラシコで大きな影響力を持たなかった。イニエスタ、ネイマール、ルイス・スアレス、セルジ・ロベルトに先導されたバルセロナは内容でレアルを圧倒し、メッシが出場するまでにスコアを3-0としていた。メッシは1アシストで4-0の勝利に貢献したが、彼にとっては決定的な仕事をしたというよりコンディションの調整に役立ったような試合だった。

これが、バルセロナがイニエスタの復帰を急ぐべきではない理由である。フットボールを熟知した者たちが口を揃えて言うように、優勝争いが本格化するのは3月だ。その時期に完璧な状態のイニエスタが必要になる。イニエスタは唯一無二の選手であるが、彼の代役になり得る選手は存在する。アルダ・トゥラン、ラフィーニャ、アンドレ・ゴメス、デニス・スアレスが中盤の一枠を争うことになる。

ポジション争いで優位に立っているのはアルダだろうか。アトレティコ・マドリーから加入したトルコ代表MFは今季、これまでバルセロナに渦巻いていた疑念を払しょく。得点とアシストでコーチングスタッフの期待に応え、艦隊の傭兵として自身の役割を完全に理解しつつある。次点に来るのは、リオデジャネイロ五輪に出場して夏の合流が遅れ、ここに来て実戦感覚をつかみ始めているラフィーニャか。アンドレとデニスの両選手は戦術面で難があり、守備のタスクを負わされる場面で時に綻びが生じる危険がある。

メディアの騒ぎを余所に、ルイス・エンリケ監督はイニエスタの復帰時期を定めるのはまだ早いと考えている。復帰の指針になるのは、時間の経過と負傷の回復具合だけである。もちろん、クラシコでイニエスタの姿が見られればいい。しかし彼が欠場するとなれば、彼の魔法は各選手の犠牲によって補われ、新たな主役が誕生する可能性につながる。そう、昔あった広告に倣うなら...。リスクを走らせてはいけない、ということだ。

文=キリアン・カバジェロ/Kilian Caballero

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161029-00000010-goal-socc

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