1: 2016/09/13(火) 18:53:05.00 ID:CAP_USER9
「スペイン勢のクラブにどう挑むのか?」

 現地時間13日に開幕する今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグも、そこが焦点になるだろう。

 スペイン勢が欧州を席巻している。過去3シーズン、決勝に残った6チーム中、5チームがスペインのクラブだった。レアル・マドリーが優勝2回、バルセロナが優勝1回、アトレティコ・マドリーは2度の決勝進出を果たした。

 欧州王者として連覇に挑むマドリーは「PEGADA」に優れる。PEGADAとはスペイン語のKOパンチの意味から転じ、圧倒的な得点力を指す。ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、 クリスティアーノ・ロナウドの3トップの頭文字を取って“BBC”と称され、相手をノックアウトする一発を持つ。ボールを運ぶことに苦しみ、受け身に回ることもしばしばだが、アンカーに入るカゼミーロが中央を重点的に封じ、打たれ強さも備わった。

 マドリーと対照的なのがバルサだろう。リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールという“MSN”が先頭を切り、ボールを持って攻め立てる能動的なプレーが特長。ボールを失っても、敵陣での出足鋭い守備で奪い返し、二次三次攻撃を仕掛け、敵を滅多打ちにする。相手は手も出せずマットに突っ伏す。セルジ・ブスケッツ、アンドレス・イニエスタを軸にしたボール回しは、一つのオートマチズムが貫徹されて止めようがない。

 ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコも、今や巨人の風格がある。4-4-2でサイドを封鎖し、相手に付け入る隙を与えない。相手を消耗させつつ、とっておきのカウンターを繰り出す。前線のアントワーヌ・グリーズマンは「ロナウド・メッシ時代」を継ぐ“新しい王”と目される。得点を入れるポジションに入るタイミング、ボールを叩き込むスキルと胆力に優れる。

この3強の牙城を崩すのは、容易ではない。激しく迫るのは、マンチェスター・シティ(イングランド)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)の2チームだろうか。

 シティは今シーズンから名将ジョゼップ・グアルディオラが率い、先日のプレミアリーグで宿敵マンチェスター・ユナイテッドを撃破するなど、徐々にその色が出つつある。万難を排して獲得したGKクラウディオ・ブラーボから始まるポゼッションゲームはスペクタクル。まだ戦術的には熟していないが、プレミアリーグの速さや強さと指揮官の求めるボールプレーの美しさがどう融合するのか。

 バイエルンは4シーズン前の欧州王者。直近は3季連続で準決勝止まりだが、それは地力の証左でもある。そもそも優勝最有力候補でありながら、グアルディオラ監督が理想を追い求めた結果、つかみきることができなかった。新任のカルロ・アンチェロッティは常勝監督だけに、現実路線も選択できる。頭角を現しつつあるヨシュア・キミッヒや新加入のマッツ・フンメルスらドイツ代表組が鍵を握るだろう。

 日本人の注目は、岡崎慎司のレスター・シティ(イングランド)、香川真司のドルトムント(ドイツ)、清武弘嗣のセビージャ(スペイン)か。

 レスターは組み合わせには恵まれたが、国内リーグとの二足のわらじを経験したことのない選手ばかりで、そこは不安要素だろう。成長を続ける岡崎は、この大会を触媒にできるか。心強いのは昨季大ブレークしたリヤド・マフレズの残留で、その左足はスペシャルだ。
 
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