1: 2021/09/20(月) 17:44:34.31 ID:CAP_USER9
リーガ・エスパニョーラ第5節、マジョルカ対ビジャレアルが現地時間19日に行われ、0-0の引き分けに終わった。久保はこの試合でも得点に絡むことができなかったが、チームにおける貢献度は高い。マジョルカにおいて久保は替えの利かない存在になっている。(文:加藤健一)

●強さを見せた久保建英

 マジョルカは前回1部でプレーした2シーズン前とは異なる姿を見せている。現時点で順位について触れるのは時期尚早だが、5試合で勝ち点8というのは悪くない滑り出しと言えるだろう。

 マヌロ・レイナやダニ・ロドリゲスなど、中心メンバーの多くは変っていない。そこに戻ってきた久保建英は、ビジャレアルとヘタフェでの経験を成長へと変換している。

 この日の相手はビジャレアル。久保が昨季の前半戦を過ごし、なかなかプレータイムを得られなかったチームだ。久保は4試合連続の先発となり、4-4-2の右サイドに入っている。

 立ち上がりからビジャレアルがボールを握り続けた。前半はビジャレアルが70%近いボール保持率を記録。マジョルカも高い位置からプレスをかけようとしたが、守る時間が続いていた。

 守備の時間でもチームに貢献できるようになったことは、今季の久保が見せる大きな特徴の1つだ。久保は6分にマヌ・トリゲロスのパスをインターセプトすると、その1分後にはペルビス・エストゥピニャンからボールを奪って見せた。スピードがあるエストゥピニャンに対しても、うまく身体をぶつけることで自由を奪っていたのが印象的だった。

 しかし、35分を過ぎたところで思わぬアクシデントがマジョルカを襲う

思わぬアクシデントと効果的だった修正

 久保の背後を守るパブロ・マフェオが左足を痛めてプレーを続けることができなくなった。さらに、マフェオに代わって入ったジョアン・サストレも、入って間もなくイエローカードをもらってしまう。マジョルカの右サイドの守備は難しい状況となった。

 ただ、ビジャレアルの攻撃も手詰まり感があった。

「最初の15分間はどうカバーすればいいのかわからなかったが、我々が同じメンバーでシステムを3度変更したことで試合は互角になった」

 ルイス・ガルシア監督が試合後にそう語ったように、マジョルカは守備を何度も修正している。4-4-2から4-5-1のブロックを敷く形に変え、久保は右の大外に立っていた。対面するエストゥピニャンが高い位置を取った際は、DFラインに吸収される形になっている。しかし、久保がサイドの低い位置に下がってしまうと、ボールを奪ってもカウンターに繋げられなかった。

 そこで久保は中盤のハーフスペースから外切りをする守備へとポジショニングを変えた。クーリングブレイクの直前に久保のいるサイドを崩されたが、修正を加えたその後の15分の方がうまく守れている。それでいて、久保が絡むことで攻撃に出るシーンを少し増やすことができた。

 ハーフスペースでマヌ・トリゲロスが仕事をするスペースを埋めつつ、大外を走るエストゥピニャンへのパスコースを切る。簡単な仕事ではないが、これをかなりの精度でこなしていた久保の貢献度は計り知れない。

9/20(月) 9:31 フットボールチャンネル
https://news.yahoo.co.jp/articles/c24f17b28d133501404fe32f44fbccf20dff2ff4

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この試合最大の見せ場は…

 ビジャレアルは5日前に行われたUEFAチャンピオンズリーグで先発起用したダニエル・パレホら数名をベンチに置いていたが、比較的早い時間帯に出番が訪れた。ウナイ・エメリ監督は57分、同時に4人を交替させるという思い切った決断を下している。久保のいるサイドは、トリゲロスからアルベルト・モレノへと代わった。

 左サイドに左利きのモレノとエストゥピニャンを縦関係で並べたが、ゴールをこじ開けることはできず。73分にはエストゥピニャンをベンチに下げ、モレノをサイドバックに入れた。しかし、エストゥピニャンに比べるとモレノのカウンターの対応は一瞬遅れる。試合が終盤に入ると、マジョルカは右サイドのカウンターからチャンスを作っていった。

 80分にダニ・ロドリゲスが右サイドでボールを奪う。縦に切り込んで折り返したボールは相手に当たったが、こぼれ球を久保が拾った。4人に囲まれながら左足を振り抜いたが、ボールはブロックされてしまう。

 さらにその2分後には久保がダブルタッチでパスをつなぎ、ダニ・ロドリゲスが右サイドに展開。サストレのクロスをファーサイドでフリーになっていたマシュー・ホッペが右足で合わせてゴールネットを揺らしたが、惜しくもオフサイドとなった。さらに、その直後のシーンで久保は右よりの位置から右足を振り抜いたが、ボールは枠を捉えることができなかった。

●数字に表れない久保建英の貢献

 マジョルカは終盤に見せ場を作ったものの、ゴールを奪えず。ビジャレアルにも決定機は何度かあったが、苦戦していた感は否めない。久保を含めたマジョルカの守備に、ビジャレアルは最後まで手を焼いた。両チームともに激しいコンタクトがあり、荒れそうな試合ではあったが、カルロス・デル・グランデ主審の毅然としたレフェリングによって見ごたえのある試合となった。

 久保はここまで5試合に出場している。先発が4試合あるが、得点とアシストはまだない。ただ、チームの得点数が3つであることを考えれば、久保に得点とアシストがないのが物足りないというわけではない。久保にゴールがないことを批判するのであれば、ゴールがない他の攻撃陣にも目を向ける必要がある。

 データサイト『WhoScored.com』によると、久保はこの試合でパス成功率100%をマークしている。パス数自体が13回と少ないことも考慮すべきだが、その中で3回のキーパスを記録しているのも特筆すべきだ。

 そして、前述の通り守備における貢献度も高い。久保がポジショニングを変えてからは、パスコースを切ることで、隣のイドリス・ババはボール奪取を連発していた。数字には表れない部分だが、こういった動きがチームを助けていた。

 フル出場はここまでなかったが、この日は後半アディショナルタイムの間際までプレーしている。失点しないためにも、ゴールへの可能性を少しでも高めるためにも、この日は久保をできるだけピッチにとどめておく必要があった。替えの利かない存在であることは明らかで、高く評価されてしかるべきパフォーマンスだった。

4: 2021/09/20(月) 17:46:50.17 ID:Df8eeSED0
写真には写らない美しさがあるから

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