1: YG防衛軍 ★@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 12:35:12.91 ID:???*.net
■SPORTS 日本ヂカラ

 ハリルホジッチ監督がやりたいことと、日本サッカーがもともと普遍的に持っている良さの間にあるギャップを埋めるには、まだ時間がかかる。3―0で勝ったサッカーW杯予選のシリア戦(8日)はそんなことを感じました。

 まずはタテに速いサッカーで、効率的に相手を崩したいハリルホジッチ監督。一方で、パスをつなぎ、あうんの呼吸で相手を崩しきる日本の良さ。そんな相反する部分です。
それは少しずつ埋めていけばいいのですが、シリア戦の前半は内容的にも不満が残るものでした。
後半、選手個々の力の部分で差が出始め、相手が出てきたこともあり、3―0という結果になりました。
ただ、それぞれの得点シーンをみると、あうんの呼吸で崩したというよりは、個人の力でこじあけた印象でした。

本田のPKで挙げた1点目。長谷部からのパスを受けた岡崎が反則でPKを得た場面は、岡崎の相手との駆け引きが光っていました。ペナルティーエリアに入ると相手が足を出せるところにボールをさらし、相手が足を出してくる瞬間に自分が先にボールを触ることによって、相手に自分の足を蹴らせました。

 岡崎の2点目は、左で香川が1人で相手を完全にかわしたところからでした。ゴール前でまず吉田がニアに入り、そこにとどまらず、岡崎がシュートできるスペースを空けました。その岡崎は自分が入りたいスペースに慌てて入るのではなく、最後の最後まで自分が使いたいスペースを空け、香川のパスに合わせ、ワンタッチでシュートできるタイミングで入っていきました。普通の選手であればもうワンテンポ速くスペースに入ってしまいがちですが、ぎりぎりまでよく我慢しました。

 3人の動きがかみ合ったことで陥れたゴールでしたが、最初に香川のドリブルのテクニックで相手を抜き、岡崎のタイミングの取り方のすばらしさがあったからこそ、という点からすると、3人、4人があうんの呼吸でパスを回して崩しきるという日本らしさとは、また違ったものでした。

 3点目は左に流れた本田がヒール気味に落としたパスを宇佐美が受けて決めました。宇佐美は本田の動き方を見ながらフリーランニングをタテからナナメに変え、しかも2点目の岡崎のようにスペースに早く入りすぎず、加えて本田のいい判断がありました。

 崩した場面はおのおののいいプレーが出ていて、それはもちろん悪いことではありません。
ただ、冒頭に書いたように、個人の技術とイマジネーション、そして判断力でこじあけている段階です。
もちろん慌てる必要はなく、タテに速いサッカーとあうんの呼吸で崩すサッカーの間を少しずつ、最終予選までに埋めていって欲しいところです。

 1―1で引き分けたイラン戦(13日)は、イランとアウェーで戦う貴重な機会でした。
しかし公式戦でなかったうえに、現地時間の平日午後5時からのキックオフ。
観客が足を運びにくい時間で、10万人のスタジアムに2万人程度しか入らず、緊張感に欠けた試合になってしまいました。つまり代表選手であっても、状況が整わないとシリアスに戦いにくく、プレーに覚悟が生まれないのです。

 逆に言えば、代表でのキャリアが浅い選手や、欧州クラブで試合に出ていない選手をもっと使うという手もありました。ただ、メンバーを落としすぎても、既存のメンバーで蓄えたコンビネーションがなくなり、その辺りのバランスは難しいものがあります。

 ただでさえ国際Aマッチデーが少ない中、W杯予選以外の場で緊張感を作り出すことは難しくなってきています。
今回のイラン戦は、そんなジレンマに陥っている状況が表れた試合でした。しかし、代表カテゴリーの試合数の少なさはどの国も同じ。シリアスな状況を作り出せるかはマッチメイクにかかっている部分も大きいのですが、選手の意識にもかかっている部分も大きいのです。

http://digital.asahi.com/articles/ASHBK3PP3HBKUTQP00P.html?rm=339

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