アトレティコ・マドリード 2-0(2試合合計:3-2)バルセロナ

【得点者】
1-0 36分 アントワーヌ・グリエスマン(アトレティコ・マドリード)
2-0 88分 アントワーヌ・グリエスマン(アトレティコ・マドリード)


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 チャンピオンズリーグ準々決勝セカンドレグが13日に行われ、アトレティコ・マドリードとバルセロナが対戦した。

 5日に行われたファーストレグではアトレティコ・マドリードがアウェーで先制したが、バルセロナが2-1と逆転勝利を収めた。ホームに帰還して逆転での準決勝進出を目指すアトレティコ・マドリードは、4日前のリーガ・エスパニョーラ第32節エスパニョール戦で3-1と快勝。首位バルセロナとの勝ち点差を「3」に縮め、勢いに乗ってセカンドレグへ臨む。ディエゴ・シメオネ監督はファーストレグから先発メンバーを1名変更。同試合で退場処分となり、出場停止のスペイン代表FWフェルナンド・トーレスを欠く中、アルゼンチン代表MFアウグスト・フェルナンデスを中盤に起用し、ベルギー代表MFヤニック・フェレイラ・カラスコを前線に配した。

 最後尾にはスロヴェニア代表GKヤン・オブラク、最終ラインは右からスペイン代表DFフアンフラン、U-19フランス代表DFリュカ・エルナンデス、ウルグアイ代表DFディエゴ・ゴディン、ブラジル代表DFフィリペ・ルイスが並び、中盤はスペイン代表MFコケとスペイン人MFガビ、U-21スペイン代表MFサウール・ニゲス、A・フェルナンデスが入る。そして前線ではフランス代表FWアントワーヌ・グリエスマンとカラスコがコンビを組んだ。

 一方、リーガ・エスパニョーラ首位のバルセロナだが、4日前の第32節レアル・ソシエダ戦では0-1と完封負け。リーグ戦では最近3試合勝ちなしと苦しんでいる。中3日で迎えるアウェーでのセカンドレグでは、ルイス・エンリケ監督はファーストレグと同じ先発11名を起用した。

 ドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンがゴールマウスを守るほか、最終ラインはブラジル代表DFダニエウ・アウヴェスとアルゼンチン代表MFハビエル・マスチェラーノ、スペイン代表DFジェラール・ピケ、同DFジョルディ・アルバが並び、中盤にはクロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチとスペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツ、同MFアンドレス・イニエスタ。前線はアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ウルグアイ代表FWルイス・スアレス、ブラジル代表FWネイマールの“MSN”が揃って先発出場した。

 大観衆が詰めかけたビセンテ・カルデロンにアトレティコ・マドリードのサポーターの歌声が響き続ける。ファーストレグ同様、バルセロナがボールポゼッション率を高めて試合を進める展開となった。アトレティコ・マドリードは要所を抑えたプレスで相手に自由を与えず、チャンスを作らせない。

 互いにシュートへ持ち込む場面が少ないまま、25分が経過。アトレティコ・マドリードは28分、カラスコがペナルティーエリア左側でボールを受け、縦へとドリブル突破を図る。応対したバルセロナのピケに突破を阻止された際、同選手の手にボールが当たったのではないかとカラスコは主張したが、笛が鳴ることはなかった。

 対するバルセロナは、ボールポゼッション率で圧倒しながらもシュートまで至る場面が少なく、チャンスを作り出せない。33分にペナルティーエリア左手前で得たFKをメッシが直接狙ったものの、枠を捉えることはできなかった。

 拮抗した展開の中、36分にスコアが動いた。敵陣右サイドでアトレティコ・マドリードのガビが相手のクリアをカットすると、ペナルティーエリア右角付近で待っていたサウールへパスを送る。サウールは左足アウトサイドでゴール前へクロス。アウトスイングのボールに反応したグリエスマンが打点の高いヘディングシュートを突き刺し、ゴールネットを揺らした。アトレティコ・マドリードが先制した。

 2試合合計スコアは2-2となり、アウェーゴール数で上回るアトレティコ・マドリードが優位に立った。ボールポゼッション率は30パーセントに満たなかったが、前半はアトレティコ・マドリードの1点リードで終了した。

 突破のためにはゴールが必要なバルセロナは後半も攻勢をかけるが、なかなかゴールを割ることができない。L・エンリケ監督は64分、2選手を同時に交代。D・アウヴェスとラキティッチに代えてセルジ・ロベルトとアルダ・トゥランをピッチに送り出し、打開を図った。バルセロナは66分にスアレスがチャンスを迎えたが、GKオブラクに阻まれた。

 後半半ばを過ぎても変劇のゴールを決めることができないバルセロナ。76分にはペナルティーエリア左側でボールを持ったネイマールが突破を試みた際、ゴールラインを割った後にフアンフランと交錯。両チームの選手が小競り合いになる場面もあった。

 1-0のまま、試合は終盤へ。そして87分、アトレティコ・マドリードが決定機を迎える。自陣左サイドでボールを奪い、カウンターを発動。F・ルイスが敵陣までドリブルで運び、ペナルティーエリアに差し掛かって右側で待っていたグリエスマンへパスを送る。すると、パスカットを試みたイニエスタの手に当たり、ハンドの判定でPKとなった。

 重要な意味を持つPK、キッカーを務めたグリエスマンがゴール右隅へ決めた。88分、アトレティコ・マドリードが2点目を奪い、リードを2点に広げた。2試合合計スコアは3-1となった。

 2点ビハインドを負ったバルセロナも、1点を返せば2試合合計スコアをタイに戻し、延長戦へ持ち込むことができる状況だった。後半アディショナルタイムにはイニエスタがペナルティーエリア左手前から上げたクロスがガビの手に当たり、FKに。ペナルティーエリア内でのハンドのようにも見えたが、PKは与えられなかった。メッシがFKを直接狙ったが、枠を越えた。

 試合は2-0で終了。2試合合計3-1、アトレティコ・マドリードがホームで逆転を果たし、2大会ぶりの準決勝進出を決めた。

 なお、バルセロナの次戦は17日、リーガ・エスパニョーラ第33節でバレンシアとホームで対戦。一方のアトレティコ・マドリードは17日、グラナダをホームに迎える。

http://www.soccer-king.jp/news/world/cl/20160414/430766.html

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