1: Egg ★ 2020/05/09(土) 09:01:05.15
元日本代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏(67)=現モロッコ監督=が8日までに関係者を通じてスポーツ報知に、新型コロナウイルス感染拡大が続く日本に向けたメッセージを寄せた。同じくコロナ禍の影響を受けるフランスの自宅にいる同氏は、励ましの言葉と、不要不急の外出を控える大切さを訴えながら「美しい季節が訪れることを期待しましょう」と終息を願った。
●「ハリルからの手紙」元日本代表監督は優しいおじいちゃん…当時の監督番記者が読み解く

ハリル氏の思いを元サッカー担当の斎藤成俊デスクが「読み解く」。

日本への思いがあふれるメッセージだった。ハリル氏はロシアW杯まで2か月に迫った2018年4月に解任された。当然、恨みつらみもあったが、最後の会見では「私は日本の永遠のサポーターです」と述べた。その言葉通り、今回、関係者を通じてお願いしたメッセージを、わずか1日で届けてくれた。

独裁的」「エキセントリック」などが、多くの人が抱く同氏のイメージだろう。確かに、試合に臨むうえでは選手たちに強い口調で接し、常に何かに怒っていた。その指導法が、選手とのコミュニケーション不足という理由で解任に至った原因にもなった。しかし、人間ハリルホジッチは、優しい“おじいちゃん”そのものだった。

忘れられないのが、16年4月14日に発生した熊本地震への関わりだ。テレビで流れる映像に心を痛めたハリル氏は翌月の5日、望んで被災地を訪れた。「ひとりの人間としても代表監督としても来ないといけないと思った」。避難所では激励の言葉をかけ続け、当初見学のみとされた子供たちのサッカーに急きょ参加して、ワイシャツに汗が染みるのも気にせずプレーした。県庁で「くまモン」のピンバッジを贈られると「被災者のことを忘れないで試合をする。ロシアW杯にも持って行きたい」と、その後の公式戦では必ずスーツの胸元につけ、一緒に戦った。

苦境に立ったとき、とにかく我慢が必要だと訴えるのは、現役引退後に勃発したボスニア紛争の経験からだろう。内戦反対の姿勢だったハリル氏は、命を狙われた。危険を感じ現在国籍を持つフランスに逃れたが、ボスニア・ヘルツェゴビナの自宅や経営していたカフェ、ブティックなど「全て破壊され、盗まれました」。ほぼ無一文での再出発。耐え抜いたフランスでの日々の先に、指導者として成功が待っていた。だからこそ今回、日本人の自制心を信じ、不要不急の外出自粛を求めた。

休日には奥さんと京都、広島、沖縄を訪れるなど日本の景色を愛したハリル氏は、メッセージの最後を「美しい季節が訪れることを期待しましょう」と結んだ。フランス北部リールにある自宅の庭には1本の桜の木がある。ハリル氏は世界、そして日本に、満開の桜で彩られたような明るい日々が戻ってくることを心から願っている。(14~18年サッカー担当・斎藤 成俊)

◆ハリルホジッチ氏のメッセージ

 親愛なる日本の皆様へ

日本の皆様にメッセージを送れること大変嬉しく思います。

新型コロナウイルスはいまだに全世界を恐怖と不安に陥れていますがフランスのマクロン大統領も言っているように、この戦いは戦争でもあり、戦いに勝たなくてはいけません。

日本の皆様は規律正しく、和を尊重する文化と伝統があります。国民が一体となって団結し、諦めない気持ちでいることが大切であろうと思います。

フットボールにおいても全世界同じ状況で、サポーターもプレーヤーも試合を観ること、プレーすることを待ち焦がれていると思いますが、まだもう少しの辛抱が必要です。

しっかりと危険性を認識しながら、無駄に外出することなく、美しい季節が訪れることを期待しましょう。

5/9(土) 6:00配信 スポーツ報知
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200509-05080232-sph-socc
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