1: 備長炭Z ★@\(^o^)/ 2016/04/05(火) 21:09:07.24 ID:CAP_USER*.net
元フィジカルコーチが語る日本代表。驚いたのは乾、武藤、そしてヤット!?

「日本人はサッカーに適した、アスリート向きの人種です」

 そう断言するスペイン人がいる。

 ハビエル・アギーレが日本代表監督を務めていた頃、フィジカルコーチとして日本代表に帯同したフアン・イリバレンだ。

 アギーレの右腕として、オサスナやエスパニョールでフィジカルコーチを務めてきた。現在はアラブ首長国連邦のアルワハダでアギーレと共に働いている。

 日本代表のフィジカルコーチに就任する前、イリバレンは日本人のフィジカルについての知識はゼロだった。日本のクラブに携わったことも、欧州で日本人選手と仕事をしたこともなかったからだ。

 2014年夏、日本に渡った彼は選手を近くで見て、触れ、言葉を交わし、あらゆる種類の測定を行った。彼はまず、日本人のフィジカル、その特性を見出そうとした。

◆遺伝的に突出した爆発的なスピードと持久力。

 そこでイリバレンを驚かせたのは、ふたつの数値だった。

「スピードと持久力です。ヨーロッパ人と比較すると、日本人はこの数値が非常に高かった。爆発的なスピードを持っていながら、同時に持久力もある。どちらかで高い数値を持つ選手は多くいますが、
高いレベルでこれを併せ持つ選手は限られます。後半など、疲労時のパフォーマンス発揮も素晴らしかった。
これらの特性は遺伝的なもので、欧米人にはないものです。分かりやすい例は長友佑都です。スピードも持久力も一級品で、他にもこの資質を持った多くの選手がいました。
一方で、ドイツ人やイングランド人など、アングロ・サクソン系の人種と比較した場合、筋量や骨格、サイズの面で差があります。私とアギーレはその差を日本人の特性で埋めようとした。
スピードやアジリティ、持久力を生かしたサッカーです」

 アギーレはパス意識が強かった日本に、スピードと縦の意識を植え付けようと取り組んだ。イリバレンが見つけた、これらの特性を生かそうとしたのだ。

◆イリバレンを驚かせた乾貴士と武藤嘉紀。

 彼はフィジカル面で特に驚いた選手としてふたりの名を挙げた。

「乾貴士と武藤嘉紀です。乾はフランクフルトにまで見に行きましたが、あの俊敏性とスピード、ドリブルのキレには驚きました。一瞬の加速で切れ込んでシュートに持っていく、特異な才を持っています。
エイバルでの活躍でスペインでの評価も上がっていますし、今後、リーガと日本代表でさらにステップアップできると思っています。
武藤に関しては、あれ程のフィジカルを持つ選手がJリーグではなく、大学にいたことにも驚かされました。強さもあり、スピードもある。代表にデビューさせることを、アギーレは全く迷いませんでした。
初めてプレーを見たとき、アギーレと『これはすぐに欧州で活躍するな』と話したことを思い出します。これからも間違いなく伸びる素材です」

◆「遠藤とは10年前に知り合いたかった」

 イリバレンと話す中で、意外な名前があがった。

 遠藤保仁。

 フィジカルというテーマにおいて、まず出てきそうにない選手である。

「ヤット・エンドー。彼はすでに34歳になっていました。当時代表に呼んでいた若手たちのようなフィジカルもインテンシティもありません。
しかし彼は、独特のリズムをもたらすことで、そのマイナスを補っていた。彼がいるかいないかで全てが変わった。走りまわることはありません。けれど彼はその頭脳で走っていたんです。
彼とは10年前に知り合いたかったですね、本当に。欧州で素晴らしいキャリアを歩めたと思います。『なぜ欧州にいかなかったのか』と、実際に彼に聞いたものです」

 遠藤のようなベテランが高いレベルで長くプレーできる秘訣は、日本人のフィジカル面のケアにもあると彼はいう。日本代表合宿中、彼が目をつけたのは、選手のフィジカルと向き合う姿勢だった。

 欧州では、練習後や試合後にストレッチや交代浴をしてケアをする選手は少ない。イリバレンの目に、日本人の肉体に対する高い意識は新鮮だった。

>>2-5あたりに続く)

Number Web 2016/03/31 10:40 text by 豊福晋
http://number.bunshun.jp/articles/-/825362 http://number.bunshun.jp/articles/-/825362?page=2
http://number.bunshun.jp/articles/-/825362?page=3
画像:日本代表にとってフィジカルというのは常に頭の痛い問題だった。そこに別角度から光を当てたイリバレンの功績は大きい。
no title

続きを読む