1: 2016/03/29(火) 10:38:36.24 ID:CAP_USER*.net
日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)が、サッカーの“脱・日本文化”の必要性を説いた。

チームは今日29日のW杯アジア2次予選シリア戦に向け、28日に会場の埼玉スタジアムで最終調整。公式会見に臨んだ指揮官は、敬意や礼節を重んじる日本文化をたたえつつ、ピッチでは別だと強調した。

すでに進出を決めた同最終予選、さらにはW杯本大会を見据え、お行儀の良さをかなぐり捨てた「戦う集団」への脱皮を求める。

 言葉が熱を帯びる。大きな身ぶり手ぶりに合わせて、雷光のようにストロボ光が巻き起こる。すでに最終予選進出を決めて臨むシリア戦。しかしテンションは、いつにも増して高い。降臨した預言者のように、ハリルホジッチ監督は強い言葉で問題提起した。

 ハリルホジッチ監督 リスペクト。OKでしょう。伝統。いいでしょう。しかし相手がたたいてきたら、こちらからあやまる必要はない。ストップ。次はノーだ。じゃないとおれも殴る可能性あるよと。そう言う勇気をもたないと。

 選手たちにも「人がいいのはピッチ外だけにしなさい」と言い含めた。昨年10月の対戦では、シリアは挑発行為や露骨な時間稼ぎで、リズムを崩しにきた。内戦に苦しむ国民の励みになる結果をと、相手はなりふり構わず戦ってくる。主力4人を「規律違反」で帯同させていないが、指揮官は非情な戦いを求める。

 殴られたら、殴り返すような勇気。シリア戦に限らず、日本代表の「第2段階」には必要だと考える。「日本人の人間性はすばらしい。でも、サッカーはテニスのように、錦織選手が1人でやるわけじゃない。接触プレーがあるのがサッカー」。紅白戦では、相手に激しいタックルを見舞ったFW宇佐美を激賞した。

 14年W杯。美しいパスサッカーを志向したザックジャパンは、3戦未勝利に終わった。ハリルホジッチ監督はそれを踏まえ、縦パス中心の速攻、手厳しい守備など、世界のトレンドを踏まえた現実的なコンセプトを選手に授けてきた。

 「選手に話をし続けてきて、のども痛い。歌手でもないのに」と冗談めかすほど、繰り返しアプローチしてきた。「今回は素晴らしい紅白戦もできた。まだ10分2本が限界ですが、積極性、素早いボール運び、プレースピードと、どれをとっても素晴らしかった」と成果を強調する。あとは、何としても勝ちに行く「戦う姿勢」が加わればいい。

 シリア戦の結果次第では、世界ランクがアジア6番手まで落ちる可能性がある。そうなると最終予選で韓国、イランなどの複数の強豪国との「死のグループ」に組み込まれかねない。そうでなくても、今後は本大会にかけて、これまで以上に厳しい戦いが続く。なりふり構わないシリアとの対戦は、ある意味いい機会。激戦の予行演習とばかり、いつにも増して厳しい言葉で、日本サッカーを鼓舞する。【塩畑大輔】

<ハリル語録>

 ◆「我々は日本なので日本代表の戦い方をしたい」(15年3月の就任会見)

 ◆「日本代表はサムライブルーといわれている。サムライの名前をもらっているものは何も失うものがないはずだ」(15年4月の日刊スポーツの取材で)

 ◆「言い訳のバヒドでも何でもいいが、選手はよくやっているので批判しないでほしい。責任は私にあります」(最下位に終わった15年8月の東アジア杯中)

 ◆「恥ずかしさもあるがリアリスト(現実主義者)にならないと」(引いた相手を崩せなかった同東アジア杯期間中)

 ◆「(ここまで)まだ1度もPKをもらっていない。そのような文化がないのかもしれないが。何もずる賢くやり続けろというわけではない。これはフットボールの中のインテリジェンス(知性)だ」(15年9月代表メンバー発表会見)

hamu

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160329-00000018-nksports-socc
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