1: YG防衛軍 ★@\(^o^)/ 2016/03/02(水) 23:05:29.06 ID:CAP_USER*.net

no title

 
本田 “巧さ”の極意とは
勿体なかった。前半7分、ユライ・クツカの折り返しをゴール前でフリーで受けながら、左足のシュートは
ゴールの上に浮いてしまった。結果が重視され、分かりやすいミスは叩くイタリアのこと、
本田圭佑に対しては芳しくない評点が付けられるかもしれない。
 ただ本田は、攻撃面で必要とされる仕事は果たした。ミランはアレッサンドリアから前半に3点を奪って勝負を決めるが、
そのうち2点は本田の技術と戦術眼によって生み出されたものだった。
 まずは前半20分の先制点。マリオ・バロテッリのバックパスを受けて前を向くと、前方でDFラインの裏をとろうと
動きだしを掛けたジェレミー・メネズを確認。そしてダイレクトで、DFラインの裏へと落ちる山なりのパスを出した。
これがダッシュを掛けたメネズの足元にピタリと落ち、あとは落ち着いてシュートをねじ込むだけとなった。
 そして、事実上試合を決めた前半40分のチーム3得点目。エリアの右でボールを受けた本田は、
中を向いて左足で小さくシュートフェイントを入れる。これでDF2人シュートコースに釣ると、
大外に走り込んだアンドレア・ポーリの足元へコンパクトなタッチでパスを入れた。
このワンプレーで棒立ちになった相手DFを尻目にポーリはやすやすと中央へ折り返し、フリーになっていたメネズが押し込んだ。
その他前半、相手ゴール前まで進攻するアクションはほとんど本田を経由したものだった。
バロテッリのパスに反応して裏へと飛び出し、ヒールでメネズへバックパス。先の展開を考え、
中盤のスペースに飛び出す味方にパスを出し、チームがボールをロストすれば高い位置から奪取を図る。
戦況を読み、周囲との連携の中で技術を用いる。本田の巧さとはこういうものだ。

相手は3部。個々の力量差は相当にあったが、アグレッシブに来ていたため流れを断ち切るのは簡単ではなかった。
現にミランは、第1戦でわずか1点差の勝利と苦労している。「決勝進出が懸かっている」と、
ターンオーバーを最小限に抑えて勝ちに行った監督の期待に応え、きっちり前半で勝負をつけた格好となった。
 大量リードを奪った後半にも、CKがファーまで通過しアレッシオ・ロマニョーリのゴールへと繋がった。
それもさることながら、この時間帯で光ったのはゲームのコントロールだ。
 周囲と距離を縮めて、シンプルにパスを回す。前線との距離が開き、味方がパスを出しにくいところにすっと顔を出し、
パスを呼び込んで展開を落ち着かせる。動けどパスが来なかったこれまでのことを思えば、
よくここまで自分のリズムでプレーできるような流れに持っていったものである。
 1列目と2列目という縦の関係になったのが奏功したのか、メネズの運動量が保たれている間は本田との良い
パス交換ができていた。バロテッリも含めコンディションが上がっていないことにミハイロビッチ監督は
不安を隠していなかったが、終盤戦で新たな攻撃のオプションが増えた。決勝進出という結果もさることながら、
リーグ戦に向けても良い手応えを残せた一戦となったはずだ。

なお最後に、準決勝を勇敢に戦ったアレッサンドリアのことについても触れておきたい。サン・シーロにもバス60台、
15000人のサポーターが訪れ、アウェー割り当て席を埋め尽くした。そして試合前には「TI AMO(愛してるよ)」
という見事なコレオグラフィーを展開。ピッチの選手たちも大量点は取られながら、最後までゴールを奪おうと攻めていた。
 試合後の記者会見でミハイロビッチ監督は「まずアレッサンドリアの健闘と、彼らを支えたサポターを讃えたい。
実際今日は危ない場面もあった。リーグ戦でも結果が出るように頑張ってほしい」と切り出し、ミランの広報担当も
アレッサンドリアの地元記者を中心に質問を募っていた。
 第3部のメッシーナvsカターニアの試合でも2万人近い集客があったが、下部クラブの躍進に熱い応援が
寄せられるのもイタリアの懐の深さだ。サン・シーロでも空席が目立つ最近の状況に危機感を覚える関係者は
少なくないが、アレッサンドリアとそのサポーターが起こしたムーブメントはイタリアサッカー界全体にとっても励みとなっただろう。

「今日の勝者はウチのサポーターの皆さんだった。彼らのためにゴールを奪えなかったのが残念だったが、
本当に素晴らしい経験をさせてもらった」。アンジェロ・グレグッチ監督は感慨深げに語っていた。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160302-00010032-footballc-socc&p=2

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