1: Egg ★ 2019/05/06(月) 14:51:07.14
トルコ1部スュペル・リグ第31節が現地5日に行われ、香川真司が所属するベシクタシュと長友佑都が所属するガラタサライが激突した。国内屈指の熱狂度を誇る「イスタンブール・ダービー」で再会した2人の明暗はくっきりと分かれた。(取材・文:本田千尋【トルコ】)

「もう少し時間が欲しかった」

悔しさが募る。5月5日に行われたスュペル・リグ第31節。狂乱のイスタンブール・ダービーで、ベシクタシュの香川真司に出場機会が訪れたのは、ようやく75分のことだった。スコアは0-2。ガラタサライにリードを許していた。

アデム・リャイッチと並び、インサイドハーフのポジションに入った香川。敗色が濃厚な状況を打開しようと奮戦する。パスを貰えばサイドに広く展開し、自身もゴール前に飛び込んでいった。だが、決定機を演出することはできない。いかんせん、時間が足りなかった。

試合後、香川は次のように振り返った。

「リャイッチと共にボールを受けながら、出来たらいいなと思ってたんですけど、試合中話をしながらね。ただやっぱり、ちょっと時間が少なすぎたなと思うし、もっとやれることはたくさんあったのかなと。そういう意味ではちょっと悔しかったですけどね、時間的にね」

背番号23は、与えられた「時間」の長さについて、繰り返し言及した。

「なかなか味わえない雰囲気だったし、試合前も含め、本当に最高の雰囲気でやれるんだなと思いながら試合を見てたので、もう少し時間が欲しかったなと思います」

トゥルク・テレコム・スタジアムを埋め尽くしたトルコ人たち、特にガラタサライの信者たちの放つ凄まじい熱量。ベシクタシュがボールを持てば、耳の奥を抉るようなブーイングが響き渡る。サッカー選手として胸躍る舞台。そういった意味でも、もう少し長くプレーする「時間」をもらうことが出来れば――。試合後の香川は、ひどくもどかしさを感じているようだった。

「別に調子は悪くなかったし、良いパフォーマンスを継続できていたので、だからそういう意味では非常に悔しいです」

「最初からシンジが出ていたら…」

香川がダービーで感じた悔しさが、決して独りよがりのものではないことは、対戦相手の長友佑都が証明している。

「正直、シンジが10分、15分程度の(プレー)時間で、僕らとしては助かりましたよ。彼が一番クオリティがあって、一番視野が広くて怖い選手であって、明らかに彼が出てきてからボールが回り始めたというか、散らされ始めたのでね。僕らとしては、最初から彼が出ていたらどうなっていたんだろうとか、後は後半のもっと早い時間帯に彼が入ってきたら、もっと厄介な試合になっていたんじゃないかなあって、正直、思いますよ。だから、僕ら助かりましたね」

香川が出場してからの15分を無失点で終えて、安堵の様子の長友。翻って香川が出場するまでの75分間、ベシクタシュの攻撃は「怖くなかったですよ」と言い切る。ベシクタシュは、前半に何度か中盤でボールを奪ってカウンターを仕掛けたが、長友はあくまで「自分たちのミス」と捉えている。

「自分たちのミスでね、ああやって危ないシーンがあったんですけど、ベシクタシュがボールを持っている時に、怖さっていうのは正直なかったです。むしろシンジが入ってきて、いろんなバリエーションが増えて、バイタル(エリア)のスペースでシンジにボールを持たれて、やられる方が、正直もう怖かった」

このように長友が語るところでは、ゴール、アシストといった結果は残せなかったが、限られた15分間でガラタサライに脅威を与えた香川。しかし起用法を振り返れば、セニョル・ギュネス監督は現在、背番号23を先発としては考えていないようだ。

今季のスュペル・リグも残り3試合。長友による香川評が、日本人選手による日本人選手へのリップ・サービスなのか、それとも実力を等身大に評価したものなのか。香川は、改めてギアを上げて、その力を証明する必要がありそうだ。

5/6(月) 13:20配信
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190506-00010002-footballc-socc

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