1: 砂漠のマスカレード ★@\(^o^)/ 2016/02/18(木) 08:12:58.26 ID:CAP_USER*.net
ピッチが近い。おそらく日本で一番。ゆえに観客は臨場感を存分に満喫できる。1階席の前列に陣取れば、選手がボールを蹴る音、タックルする音、息づかいや、ベンチからの指示等々も聞こえてくる。ガンバ大阪の長谷川健太監督は「スタンドが至近距離に迫っているので、サポーターと目が合いやすい。振り返ることに勇気が要る」と苦笑いした。

 しかし、1階席で観戦するか、上階で観戦するかと問われれば、僕は後者を選択する。半分身を乗り出して、のぞき込むようにして目を凝らす。まさに俯瞰の眺望こそが、吹田サッカースタジアム最大の売りだ。

 眺望抜群のスタジアムで想起するのは、バルセロナのカンプノウだ。その正面スタンド最上階に設置された記者席からピッチを見下ろせば、それまで築き上げてきた概念は一変する。サッカーが違うものに見えた記憶があるが、吹田スタジアムでは同種の衝撃を味わうことができる。

 碁盤や将棋盤に目を落とす感覚。飛んだり、蹴ったり、跳ねたり……ではないもの。長考が求められる、知的で複雑な競技にサッカーが見えてくる。関ヶ原の戦いのような合戦を、高い位置から見下ろしている感覚といってもいい。

(ルイジ・フェラーリス+アイブロックス)÷2。瞬間、頭をよぎったのは、この2つのスタジアムだ。前者はサンプドリア&ジェノア(イタリア)のホーム。後者はグラスゴー・レンジャーズ(スコットランド)のホームだが、いずれも視角の急なスクエアで反響率の高いスタジアムだ。

 吹田スタジアムの正面スタンドを背にして左ゴール裏席に陣取るG大阪の応援は、確かにスタジアムによく響き渡った。応援団のリーダー格は、これまで通り、拡声器を使って統制を図っていた。だがこのスタジアムに拡声器は無用。そう言いたくなるぐらいよく響く。

 しかし、試合中のスタンドは比較的落ち着いていた。というか、黙ってピッチの様子に見入っている人の姿が目についた。上階のスタンドに座る観戦者ほどその傾向が強かった。

「カンプノウ」的な静けさなのだ。カンプノウに足を運べば、ファンで埋まったスタンドが、思いのほか静かなことに驚く。だがその静寂は、緊張感の裏返しだ。ピッチには声の代わりに、鋭い視線がレーザービームのごとく投影されている。吹田スタジアムの上階席に漂っていたものはこれ。観衆の”見入っている様子”だ。彼らはピッチに鋭い目線を送っていた。急な視角を保ちながら次なる展開に思いを巡らせているようだった。

…(後略)…

⇒カンプノウ並みの衝撃。吹田スタジアムでサッカー観戦が変わる(Sportiva)


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カテゴリー5から見た感じ 市立吹田サッカースタジアム


2016年2月14日 市立吹田サッカースタジアム こけら落とし

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