1: 名無し@サカサカ10 2019/02/04(月) 23:03:02.79
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 「試合に出られるのが約束されているのでは、選手としても伸びない。自分を伸ばしていくためには、ある程度競争の中に身を置かないといけない」。山口の移籍の背景には、昨季の推定年俸6500万円から1億円を超えるともいわれる厚遇も指摘されているが、新たな環境で、自身のプレーに変化を求めた部分が大きかったという。

 神戸には、元ドイツ代表FWポドルスキや元スペイン代表MFイニエスタら世界的スター選手たちがいる。イニエスタについて、山口は「学ぶべきことは多い。技術はもちろん、シンプルに正確にプレーすることを簡単にやってのけているのがすごい。日頃の練習で学んでいきたい」と中盤コンビの結成を心待ちにしている。

 日本屈指の守備力を持つMF。日本代表として2014年のワールドカップ・ブラジル大会と18年のロシア大会に出場。豊富な運動量と相手のボールを奪う技術の高さで、17年シーズンにはC大阪のカップ戦のタイトル2冠達成(ルヴァン杯・天皇杯)に大きく貢献した。

 ジュニアユース(中学生年代のチーム)からC大阪の育成組織で育った生え抜きで、16年にはドイツ1部リーグのハノーファー96に移籍したが、わずか半年で「育ったクラブを離れてみて、セレッソに対する思いが想像以上に強くなった」とC大阪に復帰。そうした経緯もあり、突然の神戸移籍は衝撃的だった。

 C大阪と神戸は、同じ関西圏で観客と人気を奪い合うライバル同士であり、両者の対戦は「阪神ダービー」とも呼ばれている。神戸は一昨年から、前後を入れ替えた「神阪ダービー」の呼び名をポスターなどでPRして関西勢同士の対決を盛り上げてきたが、C大阪の主力である山口を引き抜いたことで、対決姿勢はより鮮明になった。

 今季のJリーグで第1節の先頭を切って行われる開幕戦は2月22日の「C大阪-神戸」(ヤンマースタジアム長居)。日程発表の直後から、新聞やテレビは「因縁マッチ」として取り上げ、注目をあおっている。

 山口は「『因縁』と書かれたが、そうではないんで、そこだけは訂正してもらいたい。楽しみだし、早くやりたい」と「因縁」を否定。ただ、「C大阪のサポーターには(移籍を)よく思っていない人もたくさんいると思う。もちろんブーイングもあると思う」。試合前に行われる恒例の選手紹介のアナウンスの際には、C大阪のサポーターから「かわいさ余って…」の厳しい非難やヤジを浴びることも予想される。

 移籍が頻繁に行われるプロスポーツでも、選手がダービーマッチを行うライバルに所属を移すことは“禁断の移籍”とも呼ばれ、特にサッカーでは猛烈にバッシングを浴びることがある。

 世界的に有名なところでは、スペイン1部リーグのバルセロナからレアル・マドリードに移籍した元ポルトガル代表MFの名手ルイス・フィーゴの例がある。バルセロナとレアル・マドリードは、スペインでの人気を二分するライバル同士。それだけに選手が両クラブ間を移籍することは禁忌とされ、過去の例は数えるほどしかない。

 フィーゴは2000年7月、当時の史上最高額の6千万ユーロの移籍金でレアル・マドリードにくら替えした。これにバルセロナのサポーターは怒り、「裏切り者」「金の亡者」とフィーゴを猛烈にののしった。

 暴徒化したサポーターは、フィーゴがバルセロナ市内で経営していたすしレストランを襲撃して店舗を破壊。店は閉店に追い込まれた。

 バルセロナの本拠地カンプノウ競技場で行われた「クラシコ」と呼ばれるダービーマッチにフィーゴが移籍後初登場した際は、スタジアムが荒れに荒れた。バルセロナのサポーターは「フィーゴ憎し」と猛烈なブーイングを浴びせて大暴れ。試合中にフィーゴがボールを持つと、スタンドからピッチに多数の空き瓶やコイン、果てには焼かれた豚の頭部までが投げ込まれ、収拾を図るために主審が選手をいったん引き上げさせて試合が10分間中断される事態となった。

 世界的人気を誇るバルセロナとレアルマドリードの話はさすがにケタ違いとしても、山口の移籍についてサポーターも心穏やかではいられないはずだ。

 「神戸のサポーターにとっても自分はライバルのC大阪のイメージが強いだろう。すぐに受け入れてもらえるとは思わない。プレーと結果で認めてもらえるように頑張る」と決意する山口。今年最初の阪神ダービーがさまざまな意味で盛り上がりを見せるのは間違いない。

2/4(月) 21:05配信 産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190204-00000560-san-socc

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