サッカー_02

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1: 2018/10/15(月) 06:53:52.75 ID:CAP_USER9
その名を加えるにあたって、長い議論は起こらなかった

正直に言って、異論はまったく出なかった。
 
 私が編集長を務める『France Football』誌の編集局内では先日、年間最優秀若手選手に贈られる「トロフェ・コパ」候補15人(最終的に10名)のリストが作成された、そこにオランダのフローニンヘンでプレーする堂安律の名を加えるにあたって、とくに長い議論は起こらなかった。
 
 たしかに、これほどのリストを作るのだから、ある程度のバランスが求められる部分はある。彼はアジア・フットボール圏を代表する唯一の若手。だが今回、堂安が選ばれたのはそうしたバランスへの配慮が理由ではない。
 
 我々に強烈な印象を与えたのは、ヨーロッパのクラブにやって来た若き日本人フットボーラーが、1年目から活躍して、堂々とその実力を認めさせた点だ。まさしく前代未聞のパフォーマンスだった。
 
 これまではどちらかと言うと、Jリーグで十分に実績を積んだ選手がヨーロッパに上陸してくるのがお決まりのパターン。しかも日本国内で百戦錬磨だった選手でさえ、ヨーロッパの新たな環境に適応・フィットするのに時間がかかるのが常だった。適応できればまだいいほうで、結局は適応できないまま去っていくケースを数多く目撃してきた。
 
 ところが、堂安はどうだったか。まるでずっと前からヨーロッパに住んでいたかのように、あっという間にさらりと先発の座を確保した。勢いのままに駆け抜け、(全公式戦で)10ゴールを叩き出し、4つのアシストを記録してチームの躍進に貢献したのだ。持ち前のドリブルは切れがあり、スペタクルなプレーで観衆を楽しませる。「10番」や司令塔として進化できると思わせる一方で、左右両サイドに置いても実に危険だった。

言うなれば彼は、ヨーロッパの舞台に来たにもかかわらず、まるでいまでもガンバ大阪の少年たちとプレーしているかのように、易々と高質なパフォーマンスを示したのだ。
 
 ヨーロッパにやって来る日本人フットボーラーは、かなりの頻度で臆病さを露呈し、どこかおどおどしがちだ。ヨーロッパのフットボールが突きつけるフィジカルな「アンガージュマン(がっつり噛み合うこと)」に、なかなか馴染めない。
 
 ところが堂安律は、恐れを知らない。そんな目つきをしている。

10/15(月) 6:12配信サッカーダイジェスト
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181015-00048708-sdigestw-socc
どことなくエムバペに似たところがある

プレーレベルの単純比較はできないものの、堂安が見せる態度やキャラクターは、どことなくキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)と似たところがある。自信を漲らせ、成功を掴むんだという強い欲求と意志。プレーの中ですでに垣間見せる、一定の成熟ぶりも共通している。
 
 もちろん、オランダ・リーグはヨーロッパ最高クラスとは言えないが、少なくないビッグスターが若い時代に研鑽を積んだリーグとして名高い。ロマーリオ、ロナウド、ルイス・スアレス、ミカエル・ラウドルップ、ズラタン・イブラヒモビッチ、ヤリ・リトマネン、ヘンリク・ラーションとその名を挙げだしたらキリがない。つまりオランダは、なかなかの「ロケット発射台」なのだ。
 
 堂安は本当にいい選択をしたと言える。20歳という年齢を考えるなら、イングランドやドイツのクラブでバックアッパーとしてベンチを温めるより、オランダ・リーグで先発として活躍するほうがよっぽどいい。オランダでの開花は、やはり周囲の関心を集めずにはいられなかった。マンチェスター・シティが彼を獲ろうとしていたのだから。
 
 希望の光はさらに輝きを増すだろう。“新サムライブルー”は、もはやフローニンヘンで長く燻ぶる選手ではないのかもしれない。
 
文●レミー・ラコンブ(France Football誌編集長)
翻訳●結城麻里

【編集部・注】若手版のバロンドールと言える「トロフェ・コパ(トロフィー・コパ)」は、フランスの老舗専門誌『France Football』誌が新設したアワードだ。ヨーロッパで活躍する21歳以下の若手選手がノミネート対象で、1950年代にレアル・マドリーで活躍し、1958年のバロンドール受賞者でもあるフランス代表往年の大スター、レイモン・コパの名を冠している。栄えある第1回の受賞者は、バロンドールや女子バロンドール(こちらも新設)とともに、現地時間の12月3日に発表される予定だ。堂安を含む全ノミネート10選手は以下の通り。
 
キリアン・エムバペ(パリSG/フランス代表/FW)
トレント・アレクサンダー=アーノルド(リバプール/イングランド代表/DF)
フセム・アウアー(リヨン/フランスU-21代表/MF)
アマドゥ・ハイダラ(ザルツブルク/マリ代表/MF)
ジャンルイジ・ドンナルンマ(ミラン/イタリア代表/GK)
パトリック・クトローネ(ミラン/イタリア代表/FW)
堂安律(フローニンヘン/日本代表/MF)
ユスティン・クライファート(ローマ/オランダ代表/FW)
クリスティアン・プリシッチ(ドルトムント/アメリカ代表/MF)
ロドリゴ(サントス/ブラジル国籍/FW)


引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1539554032/-100

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