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こぼれ球を狙い続けた岡崎慎司。今季4点目は「運じゃない」

1月16日に行なわれたプレミアリーグ第22節・アストンビラ戦で、レスター・シティの岡崎慎司が今季リーグ4ゴール目を挙げた。

  この日の岡崎は前節のトッテナム・ホットスパー戦から2試合連続で先発出場を果たし、FWジェイミー・バーディーとともに2トップに入った。時折、中盤に 戻ってパスワークや守備に参加したが、第17節のエバートン戦から得点意識を高めているように、この試合でも最前線でゴールを狙う動きを頻繁に見せた。

 19分にはペナルティエリア手前の位置でパスを受け、左サイドにボールを展開。折り返しのクロスを狙ってファーサイドに突進する。元イングランド代表DFのジョリオン・レスコットにクリアされてシュートこそ打てなかったが、高い得点意欲を示した。

 こうした仕掛けの意識が実を結んだのが、28分の得点シーンだ。味方のゴールキックからバーディーが直接ループシュート。この時点ですでに岡崎は猛ダッ シュを開始し、前方にいた相手DFを抜き去ってゴール前まで突っ走った。GKが弾いたこぼれ球を拾って押し込んだシュートは、ブロックされたように見えた が、ゴール判定で得点が認められた。

「あの場面だけを見たら、『よくいたな』と思うかもしれないですけど、全部(詰めて)いるので。そこは自信を持っている。運じゃないですね。プレミアリーグに来てから、ずっとあればっかりを狙っていたから、むしろ遅すぎたというか。『やっと来たな』という気がした。

 でも、シュートが少し安牌(アンパイ)になりすぎた。線審が旗を上げてくれなかったけど、思いっきりゴールラインを割っていた。『絶対ゴールや!』と 思ったけど(旗を)上げてくれないので、『マジかっ?』と。テクノロジーのおかげというか(笑)。今は、100回(チャンスが)あれば100回ぐらい仕掛 けてやるみたいな気持ちでいる。それがゴールにつながったかなと思います」

“ごっつぁんゴール”と安易な言葉で表現されるかもしれない今回の得点だが、絶えず可能性を信じてゴール前に詰めていた努力が呼び込んだものだった。当た り前を黙々とこなす。あるいはボールの落下地点を予測し、的確な位置にポジションニングをとる――。岡崎“らしさ”が凝縮されていたゴールと言えるだろ う。

 得点後も「2点目しか見ていなかった」と話すように、精力的にゴールを狙った。32分にはスローインから胸トラップで縦につけ、ペナルティエリア内で突破を図るなど、鼠径(そけい)部の手術の影響で動きの重いバーディーを上回る危険な動きを見せていた。

 ところが、59分に交代を命じられる。1点を追いかけるアストンビラに押し込まれる試合展開だったとはいえ、気の効いた寄せで前線からチームを支えてい たのは、ほかならぬ岡崎だった。「ここから」というタイミングでの交代に、ベンチに引き上げる際には、うっすら苦笑いを浮かべるしかなかった。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160119-00010003-sportiva-socc
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