1: 名無し@サカサカ10 2018/07/09(月) 07:59:27.80 _USER9
日本代表は、ワールドカップ(W杯)ロシア大会の戦いを終え、次のサイクルに入る。そして、ロシアでの決勝トーナメント進出を果たした指揮官である西野朗監督は、今月末の契約満了を持って代表チームの監督から退くことが明らかにされた。

 果たして、どんな指揮官に日本代表チームを託すべきなのだろうか。

 まず、今大会については西野監督自身が「私は46日間しか一緒にやっていない」と明言した通り、4月上旬にバヒド・ハリルホジッチ前監督を電撃解任したことにより生まれたチームだった。だからこそ、ブラジルW杯を終えた後の4年間にわたる強化の方向性の検証はできない。さらに言えば、大会前に話題になったとおり、今回の代表チームは平均年齢が歴代最高で、本大会では2016年のリオデジャネイロ五輪で代表になった世代の選手たちが1人もピッチに立つことができなかった。まさに、このロシアにコミットしたチームであり、そのサイクルの終焉から継続性を持たせることは容易ではない。

 ここで考えなければいけないのは、日本と欧州のシーズンの区切りが違うこと、半年後にアジアカップがあることだ。Jリーグのシーズンの切れ目は12月末であり、現在どこかのクラブを率いている監督を引き抜くのは簡単ではない。過去にはイビチャ・オシム氏という例があるが、基本的には望ましくないやり方だ。

 欧州で言えば、このW杯とシーズンの切れ目は重なる。そのため、例えばスペイン代表はフレン・ロペテギ監督が翌シーズンからレアル・マドリードを率いることが発表された。それが大会直前の解任劇につながったのは別として、クラブと代表チームが同じタイミングで監督を探すことになる。仮に、どこかのクラブと契約を残している監督を引き抜くにしても、新シーズンの開幕まで時間的な余裕があり、しっかりとした違約金を支払うなら実現性は高いものだ。

 そうした意味でも、まずはこの夏の期間で取り得る選択肢は、外国人監督ということになるだろう。その上で、世代交代したチームを作り上げる実績を持っていればなお良い。そして、敗退が決まったベルギー戦で痛感したことは、チームには戦術的な多様性が必要であるということだ。こればかりは、3バックも併用することを構想しながら時間の問題もあって実現できなかった西野監督の方向性は正しいだろう。

つづく

7/8(日) 16:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180708-00000008-sasahi-socc

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2: 名無し@サカサカ10 2018/07/09(月) 07:59:43.92 _USER9
一部報道では、2006年W杯でドイツ代表を率いたユルゲン・クリンスマン氏の名前も挙がっている。しかし、彼はこのロシア大会に向けたアメリカ代表で北中米カリブ海予選を突破できず、いわば失敗したばかりの監督でもある。選手選考も自身の好みを強く反映するタイプであり、このロシア大会直前の日本に何が起こったのかを考えれば、危険性の方がまず目についてしまうのは事実だ。

 このタイミングでは、W杯ですでに敗退したチームの中には監督の退任が決まっているところもある。例えば、コロンビア代表の監督を退任するホセ・ペケルマン氏は、日本代表チームを任せるに必要な要素を満たす存在であると言えそうだ。過去にも候補として名前が挙がったことがあるが、十分に考慮できる名前である。その上で、このロシア大会で日本と対戦したことから、スカウティングも含めてすでに日本のここ1年ほどの試合を見ているはずであることも、プラス要素だと言える。

 また、昨シーズン限りでどこかのクラブを退任したという意味では、アーセナルで20年以上の指揮を終えたアーセン・ベンゲル氏も名前が挙がる1人だ。過去には名古屋グランパスを率いた経験があり、そこからかなりの年月がたっているとはいえ、日本に対して多少なりとも理解があることはプラス材料だと言える。

 他にも、名前を挙げればキリがないほどの名将もいるのだが、交渉のパイプを持っているのかどうかというのは難しい要素だ。例えば、イタリア方面に目を向けるなら、ブラジル大会の日本を率いて現在はUAE代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏の協力を得るなど、何かの伝手が必要だと言える。しかし、そうした広がりは国際親善試合のマッチメークにつながることもあるため、世界的に知名度のある監督やクラブレベルで多くの経験を積む指揮官に任せることには、そうした副産物が生まれることもある。例えば、06年ドイツW杯で指揮を執ったジーコ監督の時の日本は、その顔の広さで多くの効果的なマッチメークを実現したという過去がある。

つづく

3: 名無し@サカサカ10 2018/07/09(月) 08:00:06.76 _USER9
もう1つの選択肢は、アジアカップまでの半年間と、その次の3年半を完全分断して考えてしまうやり方だ。今から西野監督を翻意させることは難しいかもしれないが、例えば東京五輪に向けた代表チームを率いる森保一監督に、アジアカップまでという約束で兼務してもらうという考え方はできるかもしれない。それは、当然ながらアジアカップが終了した後に現在Jリーグのチームを率いている監督を代表監督に据えることが前提だ。つまり、やや強引にではあるがシーズン制の違いをそうやって乗り越えてしまうということだ。

 その場合は日本人でも外国人でも、多くの候補になる監督がいるだろう。タイトル獲得数を見れば、FC東京の長谷川健太監督は有力な選択肢になり得るし、初出場のフランスW杯で「10番」をつけたジュビロ磐田の名波浩監督に任せるというのは、1つのロマンであり、日本代表の系譜を色濃く感じさせるものだ。日本人をよく理解する外国人監督という意味では、コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督や、浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ監督の名前も挙がるかもしれない。

 また、そのタイミングであれば広州富力を率いる名古屋で活躍した経験を持つドラガン・ストイコビッチ氏など、現在は中国のクラブを率いている有力な指揮官に打診することも可能だろう。もちろん、その時点で国際的に有力な監督がフリーであるなら、そちらに動くのも手だ。要点は、半年間タイミングを変えるだけで選択肢は一気に広がるということだ。

 確かに、日本代表チームの監督を半年間の腰掛けで任せることの是非はあるだろう。しかし、この夏のタイミングで満足のいく指揮官を見つけられなかったのなら、アジアカップを多少の犠牲にしても決断を遅らせる選択肢を取る勇気も欲しい。かつて開催されていた大陸間王者が集まるコンフェデレーションズ・カップも廃止が決まり、アジア王者の称号の先につながるものはなくなった。FIFAランキングのことを考えれば重要な大会であるにしても、4年後のW杯に向けて確信的に任せられる指揮官を見つけることとの天秤にかければ、後者が重要ではないだろうか。

 いずれにせよ、今月中には日本サッカー協会の技術委員会で結論が出ると見られている。わずか数週間で場当たり的な決着を急ぐよりは、じっくりとした方向性の策定と指揮官選びをした方が良い。それが求められるほど、このロシア大会はメンバーリストを見た時に大きなサイクルに終止符が打たれた場面だからだ。

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