1:代行@ベクトル空間 ★:2018/06/21(木) 10:37:00.37 ID:CAP_USER9.net
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180621-00000020-sph-socc


◆W杯ロシア大会▽1次リーグH組 日本2-1コロンビア(19日、サランスク)

西野ジャパンが起こした「サランスクの奇跡」を、スポーツ報知にロシアW杯特別評論を寄稿する元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(77)が絶賛した。西野朗監督(63)の柔軟な采配に応えた選手を「知性を見せた」とたたえ、上位進出の可能性にも言及した。日本は19日、1次リーグH組初戦で前回大会8強のコロンビアに2―1で勝利。日本時間24日24時開始のセネガル戦で勝利すれば、他会場の結果次第で2大会ぶり3度目の決勝トーナメント進出が決まる可能性がある。

コロンビア戦の日本は勝利に値する試合をした。私自身とても満足しているし、西野朗監督や田嶋幸三・日本サッカー協会会長、日本代表を応援するサポーターの皆さんには心からおめでとうと言いたい。流れを引き寄せる上で、確かに開始直後の出来事(相手ハンドによるPK獲得)に助けられた部分はあった。コロンビアには不運だったが、あのアクシデントにより日本は先制点を挙げた上に数的有利を得ることができたからだ。あのような形の失点は気の毒としか言いようがないが、サッカーとはそういうものだ。運不運は敵味方のどちらにも過不足なく降りかかる。
 
ただし、1人選手が多いのは大きなアドバンテージではあるが、その状況に合ったプレーをしなければアドバンテージがアドバンテージとして働かない。その意味で日本はとても的確にプレーした。選手一人一人が自分のこなすべき役割を果たし、自分たちのプレーを実践したことが勝利へとつながった。
 
ボールをキープして相手よりも走り、ボールのないところでもしっかりとプレーしていた両サイドの攻守も完璧で、ボールに常に圧力をかけていた。DFラインも高い集中力を保ちながら、コロンビアのカウンター攻撃に冷静に対処した。
 
ある瞬間から彼らはこのようなプレーをするようになった。それは日本が長年やり続けてきたプレーだった。ただ、前半は先制点を決めたとはいえ、不安感を完全には払拭できなかった。とりわけゴールキーパーが確実性を欠き、ハーフタイム直前にFKから失点を喫したのは試合を難しくした。

しかし後半に入ると、日本のプレーは安定した。このような大事な試合で、これだけのプレーができたのだから。日本は知性を見せて、愚かな過ちを犯さなかった。そんな中で大迫の決勝点が生まれたが、私が思うに日本はさらに攻撃的でも良かった。より危険になれた。

香川を始めとする選手たちはヨーロッパで長くプレーしているのがダテではないことを示した。長谷部、長友には豊富な経験がある。香川は復調して円熟の境地を見せ、酒井宏は力強さを発揮した。戦いや空中戦に強い彼は、とてもシリアス(真剣)でチームに保証を与えている。西野監督が就任してから、短期間にチームがここまでになったのは驚くべきことではない。

私は彼をよく知っている。どんな考え方をして、どういうサッカーを実践しようとしてきたかを。それは私の考えや、やり方とも共通している。私自身もジェフ千葉や日本代表で、同様の攻撃的なスタイルの実現を目指していたから。ピッチ上のパフォーマンスに驚きは何もなかった。ただし、西野監督はそれをコロンビアという一線級の相手に対して、しかもW杯初戦というプレッシャーのかかる大舞台で実践したのだから、たとえ数的有利のアドバンテージがあったにせよ、大いに評価できる。

さらに多くが可能だと私は見ている。これからは相手が日本に対して敬意を払うからだ。しっかりとプレーができることを選手が示し、コンビネーションやディシプリン(規律)も素晴らしかった。チームは自信を得ることができた。次のセネガル戦でどうなるか注目しよう。1試合だけで全てを判断すべきではない。これから日本が、さらにどう変わっていくかを見極めたい。(元日本代表監督)
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