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1: 2018/06/19(火) 18:13:52.52 ID:CAP_USER9
時間がなかったからこそ、意見をぶつけ合った

決戦の時は来た。


ここへたどり着くまでに、様々な紆余曲折があった。だが、今はそれを封印し、とにかくコロンビア戦のピッチで日本代表が躍動する姿を見たい。ただそれだけだ。

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では、西野朗監督の就任からわずか2カ月でワールドカップに臨む日本代表は、果たして本大会で戦えるだけの準備が整ったのか。

5月下旬に千葉県内で行われた国内合宿からガーナとの壮行試合、そしてスイス、パラグアイとの親善試合を取材してきた立場で思うのは、西野ジャパンの現在地が世界と戦うための“仮免許”を得たような状況であるということだ。

西野監督はコロンビア戦前日の公式会見で「コロンビアを倒すための準備は十二分ではないが、十分だという手応えは感じている」と語っているが、テストマッチで見えた課題をクリアするために最低限の戦い方とルールをチーム内で整理し、相手を分析した上で勝ち点を得るための方策は練った。それを実戦で最終確認する時間がなかったのが現状だ。

ただし、それは決してネガティブな状況ばかりではない。対戦相手が参考にするであろうテストマッチは、戦術もシステムも起用する選手もすべて異なった。対戦相手からすれば完全にベールに包まれた謎のチームと戦うことを強いられるわけで、結果的に情報戦で優位に立っているとも言えるだろう。

そしてもう一つ、大きなポジティブ材料を挙げるとすれば、選手たちが自発的にコミュニケーションを取り、ピッチ内で解決する意識が圧倒的に高まったことである。

本大会までの限られた時間の中で指揮官がアプローチしたのは、テストマッチで浮かび上がった問題の解決策を選手間で見いだしていくことだった。

ピッチ内はもちろん、ホテルの食事会場でも、移動中でも、宿舎のリラックスルームでも、選手たちはとにかく意見をぶつけ合い、意識のすり合わせを進めて共通認識を持つようになった。そして会話はポジションの近い選手から始まり、チーム全体の戦い方へと広がっていった。どう戦えばピッチの11人が機能し、各自の持ち味を引き出せるのか。そして世界で結果を出せるのか。それを全員で考えながら、テストマッチで確認できないものを圧倒的なコミュニケーションで補ってきた形だ。

その効果は、従来の選手起用から大きくメンバー選手を入れ替えたパラグアイ戦が象徴している。出番を得た選手たちが自分たちが出ていなかった試合で浮き彫りになったプレスの連動性やタイミングといった課題をしっかりと解決して結果を出した。これこそが、選手間のコミュニケーションがチームを大きく前進させているという何よりの証拠だろう。
選手たちが手にした新たな自主性

これには“反面教師”が存在しているように思う。突然の解任劇に見舞われたヴァイッド・ハリルホジッチ前監督は、世界と戦うために必要なスキルを選手たちに求めてきた。そこには彼が持つ強烈な個性とこだわりがあった一方で、選手たちを自分が考える戦略の“駒”のように扱う部分があった。確かに前監督もピッチ内での臨機応変さを求めていたが、いざ試合が始まると縦への要求が過度になっていたのは事実。要求に応えられない選手をメンバーから外したこともある。どちらが正しかったのかという議論は避けるが、今のチームはちょっとした試合の切れ目でもピッチの至るところで積極的にコミュニケーションを取る姿が見られており、少なくとも言われたことを忠実にこなすように求められ続けた選手たちが、ここに来て新たな自主性を手にしたのは間違いない。

実はこれが世界と戦う上で大きなポイントになる。ピッチ内で起こることはピッチ内で解決するのが一番。守備面で言えば、ボールへアプローチするタイミングやマークの受け渡し、攻撃では裏への抜け出しやボールのつなぎ方など、ピッチで起こる様々な問題をその場その場で解決しようとする雰囲気は確実に醸成されてきた。

ガーナ戦で試した3バックは、最終ラインの人数を5枚にして守り切るための布石だった。スイス戦で噴出した課題に対しては選手たちにコミュニケーションを図らせ、試合に出ていなかったメンバーがパラグアイ戦で解決する――。西野監督は総力戦となるであろう本大会を想定してメンバーを固定せず、誰が出ても共通意識を持って戦えるチームに急ピッチで仕上げた。一部には「付け焼き刃」と揶揄する声も聞かれたが、時間的制限が大きかった点から考えると、短期間でのチームビルディングに対するアプローチはあながち間違っていたとは言えない。

もちろん実際に強烈な“個”を持つコロンビアと対峙した場合にどうなるかは分からない。吉田麻也が「いろいろな状況を想定してシミュレーションしていますけど、準備しても準備しても十分にはならない。それがワールドカップ」と話しているように、事前に入念な準備をしても、想定以上の事態が起こる舞台である。歓声で指示の声が通らない可能性も考えられる。だが、スカウティングを聞いてピッチに立った選手たちの臨機応変な判断とコミュニケーションが解決するものは確実にあるはずだ。
4: 2018/06/19(火) 18:14:25.45 ID:CAP_USER9
1対1の勝負で負けていたら勝負にならない 

限られた時間で考えられるだけの準備はしたとしよう。ここから大事になるのは、いかにしてコロンビアとの初戦で勝ち点を取るかになる。 

ピッチ内で困ったことが起こったら、コミュニケーションを取ってチーム全体で解決に向かえばいい。だが、その前に1対1、個の勝負で負けていたら勝負にならないことを忘れてはいけない。 

テストマッチで対戦してきたガーナ、スイス、パラグアイと本大会で激突するチームは、インテンシティもレベルも格段に上。長友佑都が「すべてのクオリティで劣っていることを認めなければ」と話しているとおり、個の力に差があることは否めない。 

では、そんな状況下で西野ジャパンが勝利を手繰り寄せるために必要なものは何なのか。 

それが集中力と犠牲心、そして勝利への圧倒的な意欲だ。ここまで戦術や選手起用に触れてきたが、最後に勝負を分けるのは、やはり気持ちの強さにある。勝ちたいという思いがあるからこそ、ボールへの執着心が生まれる。 

長友佑都は言う。 

「魂を持って戦って、すべて出し切って、それでこそ結果は受け入れられる。戦術がどうこうとか、目先のことばかり話したところで、自分たちのサッカーができるかと言ったら、ワールドカップはそんなに甘い世界じゃない。とにかくチームのために戦って、走り倒すこと。その気持ちがこのワールドカップで僕が一番大事にしているところです」 

チームのために戦う――。全身で相手のシュートをブロックする。少しでも相手に自由を与えないように体を投げ出す。半歩でも早くボールに追いつけるように予測すれば出足が早まるし、それがボールへの執着心で勝ることにつながる。集中力を高めることで相手に生じた一緒のスキを突くことだってできるはずだ。もしコロンビアに押し込まれたとしても、乾坤一擲のカウンターやセットプレーで仕留めるという“蜂の一刺し”を狙い続ければ、相手にボールを回させているとポジティブに捉えることもできる。 

一言で「集中力が重要」と言ってしまうのは簡単だが、そこには周到に準備された情報を生かすことが必要になる。そしてチームのために走り、少しでも有利な状況でボールやマークを受け渡すべくプレーすることも求められる。周りへの声掛けもそうだ。サッカーには「ルーズボールは気持ちの強いほうに転がる」という格言があるが、それもすべては“勝利への集中力”がもたらすものだと思う。 

今から4年前、ブラジルの地で味わった無力感の正体は、日本を代表して本大会に臨んだ選手たちが自分たちの力を出し切れなかったことに理由があると感じていた。 

脳裏によぎり続ける悔恨の念。吉田は「すべてを出し切りたい。大会後に後悔するのではなく、すべてを出し尽くして、もう何も出せないという気持ちで帰りたい。4年前にそれができなかった。何よりそれが自分の中で消化不良で、何日も何カ月も何年経っても引っかかっている。体も心も嫌というほど準備してきたつもりだし、そのために戦う覚悟もある」とコロンビア戦を翌日に控えた心境を明かした。 

そして長友は「ブラジル大会は最後にズタズタにされて蹴散らされた。『お前ら、そんなんじゃ世界で通用しねえよ』って。だからこそ借りを返したい。4年間の強い思いでピッチで彼らにぶつけたい」と決戦を前に力強く語っている。 

彼らの思いに共感を覚える方は少なくないだろう。ミックスゾーンで話を聞いていて、こういう強い気持ちを抱いている選手に日本サッカーの未来を託したいと感じた。 

すべてを出し切れ。そして走り切れ。小手先でやりくりしたって、何一つ変えられはしない。最高の判断、最高のメンタル、最高のチャレンジで、日本中を一つにするような入魂の戦いを見せてくれ。 

決して臆することなかれ。 

意志あるところに道は開ける。 

選ばれし23人の選手たちよ、胸に刻まれた日の丸に意地と誇りを――。 


引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1529399632

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