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1: 2018/06/10(日) 06:42:28.55 ID:CAP_USER9
あまりのお粗末さに、絶句したサポーターも多かっただろう。サッカー日本代表はスイス代表と対戦、散々な試合内容で敗北した。西野ジャパンの「敗北の本質」は何か、サッカージャーナリスト・六川亨氏の指摘に耳を傾けていただこう。あくまでも冷静な口調に、強い憤りが伝わる――。

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 ヨーロッパでキャンプ中の日本代表が6月8日、スイス・ルガーノでスイス代表と対戦し0-2で敗れた。これで西野ジャパンはガーナ戦に続き無得点での連敗となった。

 ガーナ戦では3-4-3にトライした日本だが、この日は戦い慣れた4-2-3-1を採用。このためガーナ戦に比べて守備は安定したものの、肝心の攻撃はというと、決定機はゼロ。ボールを支配してもゴールの予感は漂わず、閉塞感のある攻撃は4年前のブラジルW杯を思い出さずにはいられなかった。

 それもそのはず。スタメンのほとんどが4年前と変わりがないからだ。それでも西野朗監督は試合終了直後、NHKが報じたインタビューで、「得点が取れなかったのですが、形はできていると思います。最後の迫力というか、ボールを運ぶことはできています。(アタッキング)サードまで侵入できて思いますが、スイスもセンターは非常に強いので、うーん、まあ、何か変化がないと、崩れない気がしました」と選手をかばっていた。

「点が入らなかったら勝てない」現実

 正直な性格の西野監督らしいコメントである。ただ、指揮官として「何か変化がないと、崩れない気がしました」という発言はいただけない。あまりに他人事すぎる。それは試合を見ていたファン・サポーターの誰もが感じたことでもあるが、監督としては不用意な発言だろう。

 続けて「ビルドアップも良かった。最後はガーナ戦と同じ。あとは決定力に尽きると思います」と問題点を指摘した。

 この言葉を聞いて思い出したのが、5月24日のトークショーでの岡田武史元監督のコメントだ。日本人指導者の傾向として、

「美学を持つのはいいが、それを勝負への言い訳にしている。例えば(ヨハン・)クライフが言った“醜く勝つくらいなら美しく負けたほうがいい”。この言葉を一番好きなのが日本人。

 オランダ人は負けるのが嫌。これを言う人は勝った時には絶対に言わない。負けた時の言い訳として使う。ところが日本人はみんな好き。例えば“点が入らない。あとは決定力だけ。決定力さえあれば”とよく言うが、それは“そこまでのサッカーは素晴らしい”といった美学を持って言っている。

 点を入れなかったら勝てないのに、そこまでの美学で満足している。あとは決定力と言うけど、そこが一番大事」

 リアリストの岡田さんらしいコメントでもある。

サッカー_02

週刊新潮 6/10(日) 6:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180610-00543491-shincho-socc
2: 2018/06/10(日) 06:42:38.44 ID:CAP_USER9
「期待の持てない西野ジャパン」 

 試合に関しては、日本はショートパスをつないで中央突破を試みたものの、W杯予選で堅守を誇ったスイス守備陣を崩せない。そこでサイド攻撃に転じたものの、宇佐美と原口はボールを持ってもドリブルで仕掛けたシーンは皆無に近い。攻撃の起点となることでサイドバックの攻撃参加を引き出すことが狙いだったのか、キープしてからのサイドチェンジで長友や酒井のオーバーラップにつなげていた。 

 しかし彼らのクロスは長身選手の揃うスイスDF陣にことごとく跳ね返される。唯一、惜しいシーンは前半6分に長友のクロスから大迫がGKと競ったシーンだけ。スイス戦に限らず、W杯の本番でも日本が単純なクロスからゴールが生まれるとは想像しにくい。このためサイドアタッカーの宇佐美と原口は、ドリブルで仕掛けてサイドを崩すべきだろう。その点、交代出場の乾がチャレンジしていたのは数少ない好材料だ。 

 4年前とほとんど主力が変わらないため、期待感の持てない西野ジャパン。試合を見ていて、久保や中島がいたらと思ったのは私だけではないだろう。 

 最後に、西野監督は代表23人を発表する際にチームのテーマとして「対応力」を挙げていた。4-2-3-1や3-4-3といったシステムよりも、相手の狙いに応じて柔軟にシステムを変えることを選手に求めていた。しかし、これこそ日本人にとってなかなか実践できない深刻なテーマである。言われたことは忠実に守れても、臨機応変に対応できないのが現実だ。 

 むしろハリルホジッチ前監督のように、対戦相手に応じて各選手にはっきりと役割を与える対処療法の方が日本人には合っているのではないだろうか。西野監督が求める「対応力」は確かに日本人には必要だし、理想でもある。しかし、そのために残された時間は、あまりにも少なすぎる。唯一の希望は、連敗してもいつもと変わらない西野監督のメンタルの強さかもしれない。 

六川亨 
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。『サッカーダイジェスト』の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後『CALCIO2002』、『プレミアシップマガジン』、『サッカーズ』の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。 

週刊新潮WEB取材班 

2018年6月10日 掲載
引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1528580548
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