1:久太郎 ★:2018/03/26(月) 10:44:39.50 ID:CAP_USER9.net
フットボール界の現状を憂うマタ「今の子供はプレーするより、スパイクやユニを見せびらかすことを好む」

マンチェスター・ユナイテッドMFフアン・マタが、フットボール界のビジネス偏重の流れに警鐘を鳴らしている。

「僕ら選手は金をもらい過ぎている」と発言したり、選手年俸の1%をチャリティー活動や社会問題に充てるという慈善活動団体『コモンゴール』を発足したりと、現役選手屈指の社会派として知られるマタ。スペインのフットボールカルチャーマガジン『パネンカ』とのインタビューに応じた同選手は、マネーゲーム化が顕著で、ビッグクラブが世界的ブランドとなっている現在のフットボール界について、「フットボールの本質が失われる」ことを憂慮している。

「誰もが成長を求めている。僕が心配しているのはフットボールの本質が失われることであり、実際にいくつかの面ではプレー自体から離れ始めている。今はピッチ内よりもピッチ外で起きていることの方が話題になるし、ファンは蚊帳の外に置かれた始めた……。フットボール界が成長するのは良い。が、それもスポーツの、プレーの範疇である限りだ」

「今やクラブはブランド、企業と化した。だけどフットボール自体から離れてはいけない。フットボールは予測できないようなことが起こるゲームなんだよ。そこから成長していくならばいいけど、本質を見失ってはいけない。フットボールで、ビジネスだけを探すような人は存在しない方がいい」

スペイン人MFはまた、「しかしながらフットボールのファンは、消費者、顧客になり始めています」との問いに対して、こう返した。

「プロフットボールがスポーツ本来の価値と距離を置き始め、自分のチームを50年間追い続けている人が軽視されるような状況は心配だ。僕はフットボールと、自チームを心の底から愛している人たちが好きなんだよ」

その一方で、クラブ間の格差が広がっていることについては次のような見解を示している。

「レベルの高い選手を買えるクラブとそうできないクラブと、財政的には大きな差が生まれている。ただイングランドはほかの国と比べると全然良い。各クラブが受け取っている額はより均衡が取れているからね。ただほかのリーグも、もっと均衡を取るべきだと気づき始めたように思える」

「僕はより平等なフットボールを求めている。レスターがプレミアに勝ち、オビエドがリーガで勝つようなフットボールをね。リーガ2部のチームが国王杯でマドリーやバルサに勝てるなら素晴らしい。フットボールでは、ピッチの背景にあるものを考える必要だってない。これからもサプライズが起こるだろうし、それがもっと頻繁になることが理想だね」

欧州のビッグクラブを集結させる欧州スーパーリーグ構想には反対のようだ。

「その構想は殻にこもったエリート集団を生み出す可能性がある。違うチームについて想像を巡らせてみてくれよ。例えば、ジローナはそのすべてを懸けてマドリーと対戦するんだ。そうした試合にも十分な魅力がある」

マタの「フットボールの本質が失われる」との危惧は、子供たちにも及ぶ。曰く、現代の子供たちはプレーすることよりもグッズ収集に躍起であるという。

「子供たちについては、本当に様々なことで驚かされる。僕にスパイクのことや、どうして髪を染めないのかと質問してくるんだよ。素晴らしいことではあるけど、『なぜクロスやボールコントロール、ボールを足のどこで蹴るかといったことを聞かないんだ?』と考えてしまう」

「以前の子供はフットボールをプレーするためにボールを欲しがったものだけど、今はスパイクやユニフォームを欲しがる。ボールがなくて、プレーできなくたっていいのさ。スパイクやユニフォームを見せびらかすことができれば、それでかっこいいんだ」

「フットボールの本質は失われている。今はどうゴールを決めたかより、それをどう祝ったかの方が話題になってしまう。別にゴールパフォーマンスやスパイク、髪型が話題になることを批判しているわけじゃない。だけど、そうしたこととはまた違うこと、つまりプレーのことをもう少し話題にしてほしいね」
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180326-00000040-goal-socc
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