1:Egg ★:2018/02/05(月) 12:52:36.93 ID:CAP_USER9.net
「現役時代のヴァイッドはストライカーでね。クロスをヘディングで叩き込む、というタイプだったらしい」

ヴァイッド・ハリルホジッチを日本代表監督に招聘した代表関係者は、そう語っていたことがあった。

「だから日本代表でも、当然そういう戦いも模索してきたと思う。ただ、お眼鏡にかなうストライカーがいなかった。そこで、サイドにストライカーを"隠す"ような布陣になったんだ」

ハリルホジッチの攻撃構想を端的に説明しているだろう。

事実、ロシアワールドカップアジア予選では、4-2-1-3(4-2-3-1とも言える)の両サイドのアタッカーがゴールを積み重ねた。最終予選で、原口元気、久保裕也の二人が台頭したのは自明の理だった。トップの大迫勇也は囮で、マークを引きつけるような役割が大きい。これに、ミドルシュートにアドバンテージがあるMF井手口陽介を絡ませる。

これが、ワールドカップでの攻撃布陣として有力になりつつあるだろう。

しかし、2015年3月に発足したハリル体制でのトップスコアラーは、岡崎慎司(9点)、本田圭佑(9点)、香川真司(8点)の3人である。

力を示してきた3人を外し、ワールドカップを戦うなどあり得るのだろうか?

▲プレミアリーグで活躍するFWを呼ばない手はない

2017-18シーズン、岡崎はプレミアリーグ、レスター・シティで先発としてプレーし、6得点を記録している。世界一タフなリーグで、戦い続ける。サッカーインテリジェンスが高く、プレーの質は際立つ。このレベルのFWは世界に数多くいない。一昨シーズンは奇跡の優勝の原動力になり、昨シーズンはチャンピオンズリーグで決勝トーナメントに進出した。実績は申し分ない。

「岡崎は高さを欠く」

それがハリルホジッチが岡崎を呼ばなくなった理由の一つと言われる。たしかに、大迫勇也、杉本健勇、川又堅碁などは、「ハリル好み」の高さがセールスポイントになっている。岡崎は高さに長所がある選手ではない。

しかしそもそも、ワールドカップを高さで戦い抜けるのか?

昨年12月のE-1選手権でさえも、高さ勝負では見劣りしている。北朝鮮、中国にすら、勝ちきれなかった。せっかく奪い返したボールを放り込む、という愚策。あえて高さで挑む必要はない。グループリーグで戦う、ポーランド、コロンビア、セネガルは長身のディフェンダーが揃う。単純に放り込んでも、誰がトップに入ろうと、カモにされるだけだ。

さらに言えば、トップに長身選手だけを置いても、サイドにはFW的な選手を起用するため、ボールを供給するクロッサーが足りない。大きな矛盾がある。現状、得点する算段が偶発的で、形はないに等しい。

つづく


小宮良之 | スポーツライター
2018-02-05_17h22_01
2/5(月) 11:00
https://news.yahoo.co.jp/byline/komiyayoshiyuki/20180205-00081225/
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