1: 名無し@サカサカ10 2017/12/24(日) 13:00:46.24 _USER9

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Jリーグの関西勢は2017年、J1に復帰したC大阪が一気に躍進する一方で、神戸は9位、G大阪は10位にとどまった。J2京都も12位と低迷。天皇杯全日本選手権では、C大阪と神戸が準決勝に進出し、23日午後1時から、大阪市東住吉区のヤンマースタジアム長居で対決する。関西4チームのJリーグでの戦いぶりを振り返った。(吉原知也)

サクラを咲かせた監督の手腕

 C大阪はJ1復帰1年目で花を咲かせた。YBCルヴァン・カップで、クラブ史上初となるタイトルを獲得。リーグ戦は過去最高位に並ぶ3位。エース杉本がチーム最多となる22得点でブレークした。

成績が上昇曲線を描いたのは、OBで今季就任した尹晶煥(ユンジョンファン)監督の功績が大きい。主力組と控え組を効率的に使い分けるターンオーバー制を導入し、ルヴァン杯は決勝までのほとんどの試合を控え組中心で臨み、結果を出した。守備的MF山村をトップ下にコンバート。大卒プロ2年目のDF木本を主軸に成長させるなど、個々の能力を見極める巧みな采配が際立った。

 重要な試合で勝ち点を取りこぼす「勝負弱さ」を抱えていたが、チームに「自信」を植え付けた。躍進を図る来季の大きなポイントとなるのが、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の戦い方だろう。

日程が過密になりやすく、コンディション調整が難しくなるからだ。やり繰りが一層重要となる。さらに、十分に構築できなかった守備面をどう改善するか。“C大阪らしい”と表現される細かなパス回しを志向する選手も多い中で、尹監督が重要視する守備戦術の理解を深めていく必要がある。主力の柿谷は「『いつも強い』といわれるようなC大阪になりたい」と決意を語った。

ドイツ代表の10番の活躍

 天皇杯全日本選手権で初タイトルを目指す神戸は今季、元ドイツ代表ポドルスキの加入が話題となったが、シーズンを通した戦いは不安定で、J1は9位。夏場以降は監督解任やフロント陣の全面交代などでクラブが揺れ、前半の好調を生かせなかった。

 開幕4連勝でスタートダッシュに成功したが、攻守のバランスを崩して失速。7月にポドルスキが合流したものの、8月中旬には成績不振を理由に3季目のネルシーニョ前監督が解任された。ヘッドコーチだった吉田監督が後任の指揮官となってやや持ち直した。

 チームは日本代表歴を持つ渡辺、ハーフナーら中堅の選手が名を連ねる。経験豊富な半面、全体としては攻撃から守備への切り替えの遅さなど、統一感を欠いていた。オフに生え抜き選手を含めた主力が流出する可能性もある。戦術の練り直しが必要だが、ポドルスキは「ボールを持ったときに相手を崩すオプションを作ること」と攻撃面での進化を提言する。

 クラブは飛躍を期す来季に向け、親会社でインターネット通販大手の楽天を中心に、強化部門や運営部門の全面的な再構築に着手している。会長を務める三木谷浩史氏が「世界標準のアジアを代表するクラブ」と思い描く将来的なビジョンを具体化できるか。プロ野球楽天イーグルスの球団社長と兼任する立花陽三社長の手腕も注目される。

2季連続の不振、名将の退任

 2017年のG大阪は2季連続で無冠に終わり、大きな転換点を迎えた。ポイントとなるのが、5シーズンにわたって采配をふるい、国内3冠などをもたらした長谷川監督の退任だ。クラブは、名将の花道を飾るべく、シナリオを描いていたが、そうはならなかった。

 9月に長谷川監督の退任を発表して以降、残りの公式戦13試合で未勝利。倉田や井手口、東口ら日本代表の選手がそろい、リーグ屈指の戦力を誇るが、チームは攻守において機能不全に陥った。J1リーグ戦で10位に沈み、天皇杯とYBCルヴァン・カップも敗退した。ホーム試合では、観客席からブーイングが巻き起こった。

 再建を目指す来季の鍵を握るのは、新監督に就任するブラジル出身のクルピ氏だ。過去に率いたC大阪で日本代表の香川(ドルトムント)や乾(エイバル)を育てたことで知られる。

 戦術的には攻撃志向が強いのが特徴。規律を保った組織的な守備と鋭いショートカウンターで頂点に立った長谷川監督時代からどう変えていくのか、手腕が問われる。古巣C大阪との「大阪ダービー」も一層熱を帯びそうだ。

 ベテランの遠藤は「G大阪はまた数多くのタイトルを取れるようになる必要がある」と力を込める。来季で38歳となるが、自身のプレーの精度をどこまで保てるか。若手育成に定評のある新指揮官の下、これまで通りの存在感を発揮したい。

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