1: 2017/12/14(木) 17:14:10.31 ID:CAP_USER9
12日、2017 FIFAクラブワールドカップUAEの準決勝が行われ、本田圭佑の所属する北中米カリブ海王者のパチューカは、ブラジルのグレミオを相手に延長戦の末に0-1で敗れた。
初戦に続き中盤起用となった本田はチームの中心的選手として随所に存在感を発揮。敗れはしたものの、南米王者を相手に持てる力を存分に見せつけた。(文:河治良幸)

●右足に不安を抱えているとは思えない存在感

アフリカ王者のウィダード・カサブランカを延長戦でくだしてから、中2日で南米王者グレミオに挑んだパチューカ。フル出場した前の試合に続き[4-3-3]の右インサイドハーフで先発した本田圭佑は
右足に不安を抱えているとは思えない動きで存在感を放ち、南米王者のディフェンスを苦しめた。

インサイドのプレーで目立ったのは1タッチ、2タッチのショートパスの多さ。しかも、周りのビクトル・グスマンやホナタン・ウレタビスカヤが前を向ける状況を作るパスだ。

瞬時の1歩、2歩の動きでグレミオの守備を外し、とにかく味方から影にならないポジションでパスを引き出すと、1タッチパスでアンカーのホセ・エルナンデスに渡す、
あるいはファーストコントロールでディフェンスの逆に持ち出して叩くなど、時間をかけずに起点として機能した。

そこからチャンスと見た時の縦への仕掛けは迫力があった。8分に惜しいミドルシュートを放ったシーンでは右ウィングのウレタビスカヤが二人のディフェンスを引き付けて中に出すと、
1タッチ目で左斜めのスペースにコントロールし、ディフェンスラインがブロックを作り切れないタイミングで左足を振り抜いた。

南米王者のデュフェンスはハイプレスをかけてはこないものの、中盤とウィングが絡むところに3枚、4枚と厳しいプレッシャーをかけてくる。

ウルグアイ代表のウレタビスカヤはボールを持って縦に仕掛けるタイプで、左インサイドハーフのグスマンは2列目から飛び出すチーム随一の得点源であることを考えれば、
本田とアンカーのエルナンデスがいかにプレッシャーを引き受けるかが、中途半端にボールを失わず、チャンスを作るための生命線だった。

周りの特徴をうまく引き出しながら、機を見てフィニッシュに絡んでいこうという意識はチーム戦術を理解し、味方との信頼関係が無ければ成り立たない。
グレミオのディフェンスにとっては本田にボールが入ると何かが起きるという感覚もあっただろうが、主には個で打開するより周囲をうまく生かし、タイミングを見計らって仕掛けてくるという形で非常に厄介だったはずだ。

12/14(木) 12:12配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171214-00010003-footballc-socc
●日本代表での中盤起用は?

その中で本田がペナルティエリア内に侵入してゴールに迫ったシーンが2回あった。29分には左サイドを起点とした展開からボランチのジャイウソンの外側から背後を取り、
センターバックがサイドに寄っていたエリア内のスペースでロングパスを受けたが、後追いしてきたジャイウソンと左サイドからカバーに来た元新潟のコルテースに挟まれシュートを打ち切れなかった。

そして45分にはカウンターからFWゴンサロ・ハラとのワンツーを使い、ペドロ・ジェロメウとのデュエルを制してゴール前に侵入したが、左足を振り抜いた瞬間にコルテースの左足一本に阻まれた。
グレミオはパチューカにボールを持たれた状況でも落ちついて対応していたが、この場面はまさしく間一髪で、パチューカにとっては本当に惜しいシーンだった。

突き詰めて見れば局面の個の勝負ではグレミオに分があったが、そこを本田がクレバーに立ち回ることで、周りの選手が少しでも有利な状況で仕掛けるようにする。
そしてその中でチャンスにスペースを狙うという意識は本田がもともとプレーメーカーとして持っている資質だ。それを発揮するには監督やチームメートとの信頼関係が絶対的に求められる。

延長戦に入りサイドの守備の隙をコルテースにつかれ、エベルトンの鮮やかな決勝点が決まると、パチューカは延長後半にグスマンが退場して力つきた。

北中米カリブ海王者、メキシコ勢として初の決勝進出はならなかったが、本田にとっては充実した試合となったはず。加入当初は足の違和感や環境への適応に苦しみ、
そこから途中出場で結果を残すことで徐々に評価と信頼を高めていった本田だが、南米王者との一戦で、5ヶ月でチームの中心的な選手になったことを印象付けた。

クラブW杯では2試合続けてインサイドハーフを担ったが、メキシコでは[4-3-3]の右ウィングでも仕事をこなしており、チームの戦術が機能していればサイドでも中央でも存在感を発揮できることは確かだ。

ただ、やはりボールを持ってつなぎながら相手のディフェンスをはがす形が主流のパチューカと相手の背後を突くことが基本になる日本代表ではベースが異なる部分はある。

現在のコンディションを継続できれば来年3月の代表戦でチャンスをもらえる可能性は高いが、インサイドがより持ち味を発揮しやすいポジションかもしれない。

いずれにしても基本的な意識を切り替えながら本田の持ち味を加えていけるかどうか。クラブW杯は3位決定戦を残し、21日にはコパMX(メキシコカップ)決勝が控えるが、
ロシアW杯を大目標にかかげる本田がどういう半年間のビジョンを描き、実現させるのか。今後も注目していきたい。

(文:河治良幸)

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引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1513239250
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