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トゥヘルがどんどん“クロップ的”になってる? 独紙がドルトムント新旧監督の類似点を紹介

ドルトムントでのユルゲン・クロップ監督はアイドルだった。不振に陥っていた名門を見事な手腕で蘇らせた監督としての実力のみならず、ピッチ内外で見せる 情熱的な振る舞い、選手に見せる眩しい笑顔は多くのファンを獲得した。それゆえに退任は大きな悲しみを呼んだが、現在ドルトムントは新監督トーマス・トゥ ヘルのもとで素晴らしいシーズンを過ごしており、少しずつその悲しみを和らげている。

一見するとクロップ監督とトゥヘル監督は異なるタイプのように映るが、サッカーの監督としての特徴以外にも両監督は様々なところで似通っている。独『ビルト』は「トゥヘルはますますクロップ的になっている」という見出しで2人の指揮官の類似点を4つ紹介した。

1. サッカーの成績面

トゥヘル監督は15節を終えた段階で勝点を35まで伸ばし、首位バイエルンを5ポイント差で追いかけている。この勝点は、クロップ監督がドルトムントを優 勝に導いた10-11シーズン以来最高の記録となる。戦績も11勝2分け2敗と申し分なく、まだ優勝を狙える位置につけている。

2. 情熱的なピッチサイドでの振る舞い

クロップ監督といえばピッチサイドでの情熱的な振る舞いが目に焼き付いており、審判のジャッジが気に入らなければ激昂して詰め寄る場面も見られた。一見冷 静で落ちついた印象を与えるトゥヘル監督だが、試合中はまったくそういったところを見せない。15節ヴォルフスブルク戦では後半ロスタイムに追いつかれて から勝ち越しゴールが生まれる劇的な展開を前に気持ちが昂ぶったのか、相手のコーチと言い合いになり、電子広告を蹴ってしまい、退席処分を受けている。在 籍7年間で5万8000ユーロ(約750万円)の罰金を受けたクロップ監督同様、トゥヘル監督も今後は審判から目をつけられるに違いない。

3. 素早いチーム改革

クロップ監督は2008年の就任時、自身の志向する運動量重視のサッカーのために、若手選手中心の陣容へとシフトした。この中でクラブの人気選手であった 元スイス代表FWアレクサンダー・フライ(2013年に現役引退)、クロアチア代表FWムラデン・ペトリッチ(現パナシナイコス)といったベテランが退団 していった。トゥヘル監督の下でもクバ”の愛称で親しまれたヤクブ・ブラシュチコフスキ(現フィオレンティーナ)、ドルトムントのサポーターを自称するケ ビン・グロスクロイツ(現ガラタサライ)ら人気選手が今夏クラブを去り、代わってユリアン・ヴァイグルのような若手選手が加入している。

4. 激しいセレブレーション

現在はリヴァプールで指揮をとるクロップ監督だが、ゴールが決まったあとに拳を握りしめて喜びを爆発させる姿はドルトムント時代からお馴染みだ。試合中は厳しい表情を崩さないトゥヘル監督も、ゴール後に前監督同様握りこぶしを作り、激しいセレブレーションを行っている。


以上見てきたように、ドルトムントの新旧監督は監督として優秀であるということ以外にも多くの共通点を持っている。ドルトムントの前にマインツを率いてい たという点でも共通しているが、それを考えればマインツのクリスティアン・ハイデルGM(ゼネラルマネージャー)が連れてくる監督にこそ共通点があるのか もしれない。現在マインツを率いるマルティン・シュミット監督も、上記2人に負けない個性的なキャラクターの持ち主だ。

なお、『ビルト』紙はクロップ監督とトゥヘル監督の明確な違いについても紹介したが、それは2013年にクロップ監督が植毛に踏み切ったことに対してトゥヘル監督がまだその決断をしていないというものだった……。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151209-00010032-theworld-socc
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