1: 名無し@サカサカ10 2017/10/27(金) 17:43:38.82 _USER9
 FIFA U-17ワールドカップインド2017の決勝トーナメント1回戦が行われ、U-17日本代表はU-17イングランド代表にPK戦の末に敗戦した。前半戦は我慢強く耐え、後半に一気に仕掛けるという森山監督のプラン通りに試合は進んでいき、ゴールまであと一歩のところまで迫ったが、最終的に勝利を手にすることはできなかった。

 00年生まれを中心に形成されたこの年代はアジア予選を突破後、本番への準備にあたり、北米、ヨーロッパ、アフリカなど各大陸を遠征し海外経験を積んできた。日本国内で決して味わうことができないひとつ上のレベルのフィジカル、スピード、テクニック、そして強いメンタル面などを持ち合わせた選手に対してどれだけ現在の力が通用するかを試してきた。

 今年2月、スペイン海外合宿で行われたベルギーとの二試合のトレーニングマッチには、各国スカウトや代理人の姿も多く見られ、熱い視線が注がれていた。その中には、選手時代にはリヴァプールなどでリーグ優勝を経験し、日本国内ではJSL時代のマツダで活躍したデビッド・ホジソン氏がスカウトとして試合を見つめていた。

 ホジソン氏にU-17年代の日本代表の個人の選手やチームとしての戦いについて伺うと、これまでに過去2大会(2011年UAE大会、2013年メキシコ大会)のU-17W杯の日本戦を現地観戦しており、日本サッカーの長所や弱点などを的確に指摘してくれた。今回のインド大会は現地観戦できていないが、スペイン合宿における試合分析は非常に示唆的であった。

 ホジソン氏は、ここ数年日本サッカーが発展させてきた優れた部分とゴール前での迫力に欠ける点を具体的に次のように説明した。

 「日本サッカーは26年以上前に自分がプレーしていた頃と比べると劇的な成長を遂げたことは確かだろう。これまでに日本の育成年代のW杯を現地観戦したが、ヨーロッパやその他の強豪国と対等にやれることを示し続けている。現代のポゼッショナリズムの中で、常に日本のチームは高いレベルにいる。ポゼッションを高めることは世界的に主流になりつつあるが、それを成し遂げるのは用意なことではない。」

 「日本サッカーは、テクニック面、戦術面において、劇的な進化を続けていると思う。ディフェンスからの組み立て、中盤の攻撃な選手まで動きは素晴らしい。しかしながら、9番のポジション(FW)を育てようとしていないのは理解できない。ボールから離れ、ボックスのなかで最後の仕上げの仕事をできるストライカーの力が必ず必要となる時がくるが、その選手がどの年代にも見当たらなかった。アタッキングサード前までは素晴らしい動きを見せるが、そこからストライカーとの連携によるゴールも少ないように感じる。1タッチ、2タッチでのボールの動かし方は非常に長けているので、前線でのやり方が日本サッカーをもう一歩先のレベルに進めるだろう。」

 また日本選手の特徴を分析した際には、やはりパスのセンスに光るものを感じたようだ。日本選手の特徴を活かしながらも、ヨーロッパで活躍しうる選手を数名存在していることを明かしてくれた。

 「日本の育成年代のゲーム分析をしているが、チームコンセプトは違えども、選手の特徴はよく似ている。非常にすぐれたバランスを持ち合わせ、敏捷性が高く、20メートル圏内のダッシュが早い。またチームへの忠誠心が高く、規律正しく、試合に対するプレー態度が素晴らしい。しかしながら、フィジカル的には物足りないので食事面を改善すべきだろう。私がいた頃のように、毎日白米を何杯も食べているのでないだろうか。このチームから2~3名が将来的にヨーロッパで活躍しうる選手になるだろう。彼らは、ボールをどこで受けるか、どこでボールを離すべきかをよく認識している。判断に優れたパス、パスに強弱があり次に発展しうるプレーを選択していた。次のプレーにつながるイメージを味方に感じさせることができるパスは非常によかった。ポゼッションにおけるセンスはよく、ボールは次の場面にうつっていた。」

(続く)

[ 2017年10月27日 14:30 ]
http://www.sponichi.co.jp/soccer/yomimono/column/kaigai/kiji/20171027s00002372243000c.html
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