＜ＪリーグＣＳ＞浦和「何かが足りなかった」

◇ＪリーグＣＳ準決勝

　○ガ大阪３－１浦和●（２８日、埼玉）

　またしても浦和は年間王者になれなかった。主将の阿部「結果を出すためには何かが足りなかった。受け止めないといけない」と絞り出す。

　勝機はあった。先制されたがズラタンのゴールで追いつき、その後も人数をかけて素早くパスを回す浦和らしいサッカーで攻めた。後半終了間際、森脇のクロスをゴール前で受けた武藤が頭で合わせたが、一度は手からこぼした東口に抑えられた。武藤は「あそこで試合を終わらせなければいけなかった」と嘆く。

　９０分で勝ち越せなかったことが延長戦に響く。運動量が落ちて前後半で２０本放ったシュートはわずか３本と攻められない。守りの面でも決勝点の直前、丹羽のバックパスを見て「オウンゴールになると思った」と選手は口をそろえ、一瞬の気の緩みからカウンターを許した。昨年、終盤に失速して優勝を逃した反省から、「我慢」をキーワードに集中力を切らさないことを課題にしていたが、最後に踏ん張れなかった。

　ペトロビッチ監督は「いいサッカーをした。選手は自信を持ってほしい」と語ったが、槙野は「いいサッカーをしたけど負けた、と思っていたら成長しない」。悔しさを再び、成長の糧にしなくてはならない。【鈴木英世】

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