1: YG防衛軍 ★@無断転載は禁止 2017/02/12(日) 17:46:18.68 ID:CAP_USER9
今季、東京ヴェルディには面白いトリオが存在している。

 昨年7月、ガンバ大阪から期限付き移籍でMF二川孝広が加入。二川は今季もヴェルディでのプレーを決め、そのあとに続くように今季、MF内田達也がガンバからの期限付きで、さらにガンバ黄金期の主力だったMF橋本英郎がセレッソ大阪(昨季終盤はJ3のAC長野パルセイロでプレー)から移籍してきた。

 豊富な経験と高い技術を持つ橋本と二川、そして中堅の内田と、Jリーグの頂点を知る"元ガンバ・トリオ"は、若い選手主体のヴェルディにとって、戦力的にはもちろん、大きな刺激を与える貴重な存在となるだろう。

 二川は昨季、20試合出場1得点と思うような結果が出せなかった。使われてナンボの選手だが、小声なこともあって、要求してもほしいタイミングでボールをもらえず、自分がやりたいプレーができなかった。

 しかし、今年はそんなことはなさそうだ。昨年からの積み重ねもあるが、古巣で長年一緒にプレーしていた橋本と内田の加入が大きい。

「ふたりの加入は心強いですね。ウッチー(内田)とは昨季の序盤戦、一緒にU-23の試合(J3)でプレー(オーバーエイジ枠で出場)して、トップチームでプレーできない悔しさをともに味わった。(内田は)ヴェルディではすでに声を出して積極的にプレーしているし、パスを左右にうまくさばくこともできるんで、(チームにとっても)大きな力になると思う。ハシくん(橋本)は5年ぶりに一緒にプレーしたけど、相変わらず頼もしい。ゲームを落ち着かせてくれるし、いろいろと指示を出してくれるんで、自分も含めて、他の選手は助かると思います」

 二川の言葉どおり、橋本の存在感は日に日に大きくなっていて、内田も今季からチームの指揮を執るミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の要求に応え、徐々に信頼を獲得しつつある。二川も、彼らのプレーに刺激を受けながら、昨季以上の結果を出して勝利に貢献する決意だ。

「『ガンバの3人でやろう』ということはないけど、ガンバでやってきたことを少しでもチームに還元したいと思うし、それはハシくんも同じやと思う。言葉で引っ張るのはハシくんに任せて、自分は攻撃の部分で(みんなを)リードして結果に結びつくようなプレーをしていきたい。背番号が32番なんで、3プラス2で5点は取りたいです。そのためにも、もっと(周囲に)要求していかなあかん。一応、声は出しているんですけどね(笑)」

 橋本や内田がボランチにいれば、うまく使ってくれるだろうし、ほしいタイミングでパスが出てくる回数は増えるはずだ。そうなると、二川がより生きてくるに違いない。

だが、現状ではまだガンバ時代のすごさを見せられていない。その点は、橋本も同意する。

「フタ(二川)のキラーパスを、それほど見られていないんでね。それが出てくるようになると、調子が上がってきている証拠ですけど。まだ、それに反応してくれるようなタイプの選手がいないんで。なんとか、出てきてくれるといいですけど……。まあ、攻撃の部分はまだ詰めきれていないし、昨年もそこまで決定力がなかったと聞いているんで、フタを含めて攻撃の部分はまだまだこれからかな、と思います」

 チームは、昨季61失点(J2の22チーム中、ワースト6位)と崩壊した守備の整備からスタートしている。攻撃は開幕までに仕上げていくことになるが、二川をうまく生かすことができれば、少なくとも昨季の43得点以上は取れるはずだ。

 一方、橋本と内田の2ボランチは非常にバランスがいい。

「ウッチーと2ボランチを組んだときは、ウッチーがいい感じで前に出ていたし、それが形になっていた。ボランチの序列では、自分はまだ下なので、(内田と)ふたりでやれるように、(やるべきことを)ひとつずつレベルアップしていきたし、チームのために自分のいい部分を出せるようにやっていきたい」

 ボランチの軸には、ヴェルディ在籍6年目の中後雅喜がいる。攻守の要であり、現在の序列は当面変わらないかもしれない。それでも、長いシーズンでは何が起こるかわからない。選手が入れ替わるときもあるだろう。その辺りは橋本も織り込み済みで、ベテランらしく常に自然体でいる。

「長いことやっているんでね。でも、だからって、最初から試合に出ることを諦めているとかはない。フタも、サイドをやったり、ボランチに回ったり、いろいろなポジションをこなして試合に出ようとしている。自分もそういう姿勢を見せて、若い選手に刺激を与え、チームの力を上げていければなって思っています。ガンバもそうやって若い選手が育ってきたんで」

 勝つために要求する姿勢は、ガンバで培った勝者のメンタリティーでもあるのだ。

 

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