1:Egg ★@\(^o^)/:2017/02/13(月) 08:51:21.78 ID:CAP_USER9.net
25年目のJリーグ開幕が2週間後に迫った。
 
ワールドクラスの獲得は決まっていないが、DAZN元年の今年、日本代表クラスの動きは例年以上に多かった。そのなかでも特筆されるのが清武弘嗣の古巣・C大阪への復帰だ。
 
ドイツのニュルンベルク、ハノーファーで評価を上げ、スペインのセビージャに新天地を求めたが、ほとんど出番がなくJリーグに帰ってくることになった。
 
出番がなければ、長居は無用。出番のあるところへ、さっさと行く。わずか半年での退団となったが、これはプロらしい決断だ。選手はピッチに立たなければ、自らの価値を証明できない。
 
清武が日本に帰ってきたのは、掴みかけた代表チームでのレギュラーの座を確実にするためだ。その背景には、「試合に出ていない選手は使わない」というハリルホジッチ監督の発言がある。
 
清武帰国のニュースを聞いて思い出した選手がいる。2010年の中村俊輔だ。
 
セルティックで実績を残した中村は、スペインのエスパニョールに移籍したが、期待に応えられずベンチに甘んじることになった。そして移籍半年後に古巣・横浜への復帰を決める。これもまた、目前に迫った南アフリカ・ワールドカップに出るための決断だった。
 
出番を得るために頻繁に移籍を繰り返す外国人選手と違い、日本人選手は出番がなくてもクラブに留まる傾向がある。それは多くの荷物を背負っていて、身軽ではないからだ。
 
例えば中村の場合、スペインに移籍すると同時に『スバル』とスポンサー契約を結んだ。「高いレベルに挑戦する」イメージが企業の理想像に合致したからだ。だが、こうなるとスペインからの撤退は難しい。日産がバックアップする横浜への移籍は、決して簡単ではなかっただろう。
 
経済大国・日本のアドバンテージは、選手にとって時としてハンデにもなりうる。
 
さて、ここで気になるのが本田と香川だ。出番を求めて動いた清武と、動かなかった本田と香川。この違いは3月から再開される最終予選後半戦に、どう出てくるだろう。
 
それにしても、スペインは日本人選手にとってハードルが高い。過去、清武、中村、家長昭博、大久保嘉人などが通用しなかった。
 
日本人がスペインで活躍できないのは、ハリルホジッチ監督の言う「デュエル」で勝負できない上に、長所であるはずの技術でも負けてしまうからだ。
 
そしてもうひとつ。集団でサッカーをしてきた日本人は、外国に出た途端、ひとりで居場所を作らなければならない。
 
日本では弱い個人が集まって強いチームを作ろうとするが、海外では強い個人が集まって強いチームを作ろうとする。これは似ているようで、まったく違うことだ。
 
テネリフェで柴崎岳が苦しんでいるのも、言葉というより、個か組織かというサッカー観の違いが大きいと思う。これはサッカー観というより、人生観といってもいい。
 
いかに自立した個になれるか。ハリルホジッチの言うデュエルとは、単に球際だけを指すのではなく、こうした生き方も含んでいるのかもしれない。
 
文:熊崎 敬(スポーツライター)
SOCCER DIGEST Web 2/13(月) 7:00配信
2017-02-13_10h12_02
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170213-00022469-sdigestw-socc
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