1: 2017/01/30(月) 12:16:25.51 ID:CAP_USER9
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ブンデスリーガ第18節、ダルムシュタット対ケルン戦。ケルンの大迫勇也が2得点1アシスト、他にも1得点に絡む活躍で、チームの6得点に大きく貢献した。さすがに試合後は笑顔を見せつつ、こんなエピソードを明かした。

「昨日ちょうど、代理人と『やっぱ点、獲らなきゃね』と話をしていて『じゃ明日、2点獲ります』と言ったところだったので、獲れてよかった」

「2点獲ります」とは大胆な宣言であるが、勝算はないでもなかった。

 前節のマインツ戦では後半戦初戦ということもあり、勝てなくとも引き分けで勝ち点1を手に入れることを目標とした。超守備的な戦術の中で、大迫は中盤でプレーすることを強いられた。その守備によって、マルクス・シュテーガー監督は2列目の大迫を賞賛したが、大迫本人にとっては決して望ましいポジションではなかった。

「バイエルンの2列目ではない。うちの2列目はゴールから遠い」

 サッカーの楽しみとはイコール得点する喜びであるという大迫にとっては、FWでプレーすること、もしくは2列目だとしても攻撃に枚数をかけられる戦術のもとであることが、そのよさを発揮する条件である。

 その点、この日のダルムシュタット戦は、アウェーとはいえ下位相手の試合であり、主導権を握れることは想像がついた。マインツ戦ほど守備的にいく必要はなかった。またケルンは、レオナルド・ビッテンクールが左MFで先発復帰。先発出場は実に第3節以来だが、彼の復帰と、クリスティアン・クレメンスの加入で、一気に中盤の人員がそろい、大迫は前に押し上げられる状況ができた。

 だから2トップでの先発も予想できたし、得点できる勝算はあったのだ。

 実際、試合はその通りの展開になった。立ち上がりから30分過ぎまで はホームのダルムシュタットが粘った。ゴール前に人数をかけるだけでなく、激しいボディコンタクトで時にはケルンのエース、アントニー・モデストを苛立たせながら、攻撃を潰していく。荒れる展開はスタンドにも波及し、多くの警官や警備員が走り回る、見ている側にとっても慌ただしい試合だった。

 均衡が破れたのは32分。ケルンの先制点は一瞬、大迫の得点に見えた。ペナルティエリアやや外からのフリーキック。こぼれ球をつないだパベル・オルコウスキのクロスに、大迫はニアに走り込む。だが、ボールに触ったのは大迫についていたディフェンダーで、オウンゴールとなった。喜ぶ大迫の姿も見られたが、あとで本人に確認すると、「あれ、オウンゴールっすよ。触ってないっす」と、あっさりとしたものだった。

その4分後、今度は正真正銘の大迫のゴールが生まれた。大迫が中盤で一回はたいてから、ゴール前に入る。

「俺にとっては足りない形。もっとやっていかないと」と、自覚している動きだ。中盤でかかわり、自分が前に走りこ込めば、ゴール前でフリーになれるとわかっている形ではあったが、これまではなかなかできていなかった。1人でできるプレーではない。この日は頼みの中盤、ビッテンクールが戻っていた。

「レオが入ると、ためができるし、俺も前にいける」という、そのキープ力は大迫の求めていたものだった。

 ラストパスの左クロスはそのビッテンクールからきた。大迫はフリーになり、楽々と頭で合わせ、チームの2点目を決めた。

 前半のうちに3-0とードを広げると、後半は少々荒れた展開になる。1点を返されたものの、今度は大迫が右足で決めて4-1に。これで完全に勝負は決まり、大迫は味方の攻撃のお膳立てをする側に回って、6-1で試合は終了した。

 大迫の収穫は2得点だけでない。中盤のレギュラーメンバーが戻り、ケルンは、前節のような5バックの試合ばかりではなくなることが予想される。サポーターたちは「オイロッパポカール」、つまりヨーロッパリーグやチャンピオンズリーグへの出場を願う歌を電車の中で歌い続けた。来季の欧州戦出場のためには、現在の7位からひとつ順位を上げなくてはならない。

「これからが楽しみですね」と言う大迫の言葉には、実感がこもっていた。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170130-00010002-sportiva-socc&p=2
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