1: YG防衛軍 ★2017/01/11(水) 20:16:37.96 ID:CAP_USER9
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シーズンオフを迎えた日本のサッカー界では移籍情報が飛び交う時期となった。とくに、今年は動きが多そうな気配で、中でも中村俊輔の移籍はビッグニュースだった。

移籍に際して、どの選手も離れるクラブのサポーターに向けてのメッセージを残すが、一般的には「○年間ありがとうございました」といった当たり前の表現のものが多い。だが、そんな中で中村俊輔のコメントはちょっと異質だった。

横浜F・マリノスという自分が育ったクラブを離れることについての自らの驚きを語り、そしてこの1シーズン直面していた苦しい状況についての気持を表明したものだ。もちろん、語れない部分も多いのだろう。その真意ははっきりとは分からない。読み方によって、どのようにも読めるようなメッセージだったが、その苦悩の深さだけは伝わってくる。

なにしろ、純粋にサッカーが好きだったはずの中村俊輔が、サッカーで楽しみを感じられなくなっていたというのだから尋常ではない。

一つには、個人的な苦労が大きかったのだろう。この1シーズン、揺れるクラブの中でキャプテンという立場に置かれ、クラブと監督と選手の間に生じた溝を埋めるべく力を尽くしたのだろう。だが、中村俊輔は純粋にサッカーを楽しみたい選手だ。人と人との間に立って、人をつなぐようなことが得意な人間ではない。それが、心理的な負担として彼の中で重くのしかかってきたのではないか。

それでも、ピッチ上で存分に活躍できていたとすれば、苦労もそれほど重くは感じなかったのかもしれない。ピッチ上で結果を出せば、人間関係が改善されることにもなっただろう。

だが、この1シーズン、中村俊輔は負傷がちでピッチに立てない時期が長かった。それだけに、余計にキャプテンとしての役割を果たそうとしてもがき続けたのだろう。

サッカーを楽しむようになるために苦渋の移籍を決断した。そういう趣旨の言葉を残して、中村俊輔は去って行った。

横浜からは、中村以外にもチームを離れる選手が続出している。守備の要であり、今でもチームの中心としてフル回転してきた中澤佑二の去就はどうなるのか? 中村がチームを離れたことが、中澤の決断にどう影響するか……。見守っていくしかない。

いずれにしても、中村俊輔の穴を埋める選手など見つかるわけはない(イニエスタでも採って来れば別だが)のだから、戦力ダウンは避けられない。横浜が、来シーズンは若手主体でどんなチームを作るのか。まあ、エリック・モンバエルツという監督はもともとが若手育成が本職なのだろうし、現に若手は成長しているが、2017年が苦しいシーズンとなることは間違ない。

さらに、横浜にとって中村の離脱は戦力面だけでなく、観客動員の低下やクラブ・イメージの悪化など、影響は計り知れない。

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