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1: 2017/01/07(土) 18:25:05.17 ID:CAP_USER9
 宇佐美貴史は、何を学んでいる最中なのだろうか。16試合の内、5試合に出場して計145分間プレーした。記録したゴールとアシストの数はゼロ。2度目の戦いとなったブンデスリーガの前半戦で、宇佐美が残したスタッツだ。不退転の覚悟を持って、再び海を越えた宇佐美とすれば、納得の行く数字であるはずはない。

 FCアウクスブルクで一向に出番に恵まれない中、昨年の12月14日に監督がマヌエル・バウムに代わると、直後の17日ボルシアMG戦で宇佐美は先発出場。87分までプレーする。事態は好転したのだろうか。しかし翌節ドルトムント戦では再びベンチスタート。アップを続ける宇佐美に、声は掛からなかった。まだ未来は約束されていない。

 もちろん宇佐美が、移籍加入後何もして来なかったわけではない。まさにポジションを掴むための戦いの最中、9月のマインツ戦の試合後には次のように話している。

「(監督からの課題として)『ドイツでやっていく上で必要だ』っていうことを言われていますけど。それは、でも練習でしっかり出せていると思っていますし、そこが、僕が出せていても監督が認めるかどうか、というところはあると思うので、それをもっともっと普通に出していければ、良いんですけどね」

 ドイツでやっていく上で必要なもの。1部所属であれ2部所属であれ、DF4枚-MF4枚で守備ブロックを構築し、ボールを奪えば即カウンターに切り替えることができるのは、ブンデスリーガのチームの特徴だ。よってボーフムのような2部の中堅クラブでも、カップ戦で王者バイエルンを手こずらせることができる。

 つまり宇佐美がデュルク・シュスター前監督の下、前半戦で学んでいたドイツでやっていく上で必要なものとは、仲間と守備ブロックを構築した上での連動したプレス、ボールを失った時の守備、奪った時の守から攻への素早い切り替え…といったところだろう。

 そのシュスター前監督は解任となったが、シュテファン・ロイターSDはその理由として“攻撃面での物足りなさ”を挙げている。前監督のフィジカルを活かした蹴るサッカーが残した戦績は3勝5分6敗。最後の局面での崩しのアイデアが足りず、攻撃陣に怪我人が続出したことも相まって、なかなか勝利に結び付かなかった。

 そんなアウクスブルクのサッカーの中、出番に恵まれない日々でも、宇佐美は自らが活きる具体的なイメージを持っていた。

「仕掛けるプレーだけじゃなくて、色んな連係を左サイドで作っていくプレーも持ち味としてあるので、どちらかというと守を重視してやる中で、上手く自分の良さというのを落とし込めると思う」

 それはロイターSDが掲げるサッカーの方向性と一致する。予想外に苦しんだ前半戦を通して学び、これからも学び続ける守備戦術をベースに、創造性をどのように発揮するか。後半戦で宇佐美に与えられるチャンスは、少なくとも前半戦より増えるだろう。

「焦りながら、焦らず」

 宇佐美は苦境の中のスタンスを独的の感性で表現した。粘って、戦えば、未来は少しずつ開けるはずだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170107-00010000-abema-socc
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