1: YG防衛軍 ★@無断転載は禁止 2016/11/28(月) 18:56:10.74 ID:CAP_USER9
Jリーグではチャンピオンシップ戦(以下、CS)が始まりました。29日(火)にはCS決勝の第1戦、浦和レッズ対鹿島アントラーズが行われます。2016年の年間勝ち点第2位の川崎フロンターレ(以下、川崎F)は、惜しくもCS準決勝で年間勝ち点3位の鹿島アントラーズに敗れました。

その川崎Fの小林悠選手が、自身のLINEブログで2017年も川崎Fに残留することを発表しました。今回、日本代表にも選出された小林選手には複数のJリーグクラブから声がかかりました。その中には年俸が1億円以上もアップする提示もあったようです。しかし、小林選手はそれらのオファーを退け川崎Fに残留することを決めました。

この意思決定は川崎Fだけではなく多くのサッカーファンの中で話題となっています。その背景を読み解きます。
西日本のクラブを中心にオファーが殺到

2016年は年俸3,000万円といわれる小林選手に、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、サガン鳥栖といった西日本のクラブを中心に、多くのクラブが移籍金5,000万円を含め1億円超のオファーを提示しました。しかし、小林選手はそれらのオファーを断り、川崎Fと3年契約・年棒8,000万円で契約を更新したと言われています。

契約内容の詳細は定かではありませんが、ここでは仮に小林選手が「単年契約で1億8,000万円のオファーを断り、従来から在籍するクラブで向う3年間にわたって年棒8,000万円で契約した」と仮定して話を進めてみましょう。
小林悠選手は技術を伴った冷静な判断ができるFW

そもそも、なぜ小林選手はこのように高く評価されたのでしょうか。まず外せないポイントは得点力です。小林選手は2016年シーズンに同じ川崎Fの大久保嘉人選手と並ぶ15得点を記録しています。これは、得点ランキングでは3位タイ、日本人選手としてはトップタイです。

2016年の得点ランキングを見れば分かるように、たとえば、ガンバ大阪にはアデミウソン選手など強力な選手が在籍しますが、同チームの長沢駿選手とともに9得点にとどまっています。若手も順調に育ってきてはいるものの、2桁得点を高い確率で獲得できる選手を来年のためにぜひとも獲得しておきたいところでしょう。

ガンバは、やはり2桁得点を上げた大宮アルディージャの家長昭博選手(元ガンバ大阪)などもリストアップしている様子で、決定力のある選手を欲しているように見えます。

こうした中、小林選手は2桁を読める選手としてリストアップされていると思われます。それだけではありません。小林選手には、2016年ファーストステージの対柏レイソル戦で日本代表監督ハリルホジッチ氏の前で見せたボレーシュートのように、確かな技術があります。

また、ゴール前での華麗な切り返しや慌てないプレーができる点で、日本人選手としては稀有な存在と言えるでしょう。
小林悠選手のサッカー人生は故障との闘い

小林選手のサッカー人生を見る上で重要なのが故障です。実際、小林選手は今回のCS準決勝にも、けがのため出場ができませんでした。同選手はこれまでも何度となくけがに悩まされ、日本代表も辞退してきた経緯があります。

小林選手のけがを語る上で外せないエピソードがあります。大学生時代に川崎Fからの内定をもらっていた時、大けがをしてしまいましたが、川崎Fは小林選手との契約を破棄することなく同選手の復帰を待ったのです。小林選手がこのことを恩義に感じているという話は有名です。

今回は小林選手が故障している中、2016年の年棒を1億円以上も上回るようなオファーが殺到しました。大学生時代の川崎Fの対応が思い起こされた可能性は十分にあります。
小林選手の意思決定には経済合理性がある

この好条件を退けたことをプロとしてはいかがなものかと指摘する声もあるようです。しかし、決してそうとは言えないのではないでしょうか。

そもそも、今回小林選手が3年契約を獲得しているとすれば、また、Jリーグの選手の多くが1年、期待されている選手でも2年の契約が前提とすれば、川崎Fも誠意は十分に示したと言えるでしょう。年棒が8,000万ではないかという指摘もありますが、これは複数年契約をセットで考える必要があります。

続きを読む