1:YG防衛軍 ★@\(^o^)/:2016/09/12(月) 18:13:57.89 ID:CAP_USER9.net
Jリーグ最年少CBコンビが生み出す安定したつなぎ。

第2ステージ後半戦となる9月にもなると、春先からそれぞれのチームが積み上げてきた成果が手に取るように見えてくる。

いい秋を迎えられそうなのが柏だ。年間1位を快走する川崎を5-2と破った前節に続き、代表ウィーク明けの今節も第1ステージ覇者の鹿島に2-0と快勝。圧倒的な攻撃力で、強豪を立て続けに粉砕した。

柏というと、ディエゴ・オリヴェイラとクリスティアーノのブラジル勢に、伊東純也を加えた3トップが脚光を浴びている。だが私が強調したいのは、むしろ中盤以下の充実ぶりだ。

鹿島戦では最終ラインから中盤にかけて、実に6人もの下部組織出身者が名を連ねた。中盤の秋野と小林に、最終ラインの茨田、中谷、中山、輪湖――。「育成に生きる」という、柏の覚悟が窺われるラインナップ。この「自前の畑」で芽を出した若者たちが、素晴らしいパフォーマンスを見せているのだ。

柏はいま、理想に近いバランスを保っている。3トップが攻め、残りの8人が守るというのではなく、8人が巧みにパスを回して敵を揺さぶり、3トップの破壊力を引き出しているのだ。

鹿島戦でも最終ラインがリズムよくパスをつなぎ、敵の背後へ巧みにボールを通し、敵を振り回した。こうした後方からつなぐサッカーは得てして墓穴を掘りやすいが、90分を通じてミスは皆無に近かった。鹿島の面々も徒労に終わるのを嫌ってか、前から追う場面は少なかった。それでも彼らは、前後左右に振り回されてしまったのだ。

この最終ラインからの安定したつなぎを生み出しているのが、中谷と中山のCBコンビだ。前者は20歳、後者は19歳。Jリーグ最年少CBコンビだろう。CBというと経験が必要と言われるが、このふたりは激しさを押し出しながらも、冷静に一つひとつの局面を解決している。

特に中山は素晴らしい。前節の川崎戦を見て、私は素直に驚かされた。こんなに優秀な若者がいたのか、私はいままで何を見ていたのか……と唸らされたのだ。

実は川崎戦後に中山について書こうと思ったが、やめた。慎重を期して、もう1試合見ることにしたのだ。そして私は鹿島戦を見に日立台に足を運んだわけだが、中山はまたしても素晴らしかった。

十代にして最後尾からゲームを操る落ち着き。とにかくゲームと敵が見えている。

まずCBとしては当然だが、強さと激しさを備えている。対面の鈴木優磨とのマッチアップは完勝。金崎を背後から厳しく削る場面もあった。

左足のボールコントロールが巧みで、長短の正確なパスによってゲームを創ることができる。50メートルのロングパスをきれいな回転でしっかりと味方の足下につけたかと思えば、際どいスルーパスを繰り出す場面もあった。

敵をしっかりと引きつけ、その背後にパスを通すことができるし、前方にスペースがあると果敢に最後尾からドリブルで持ち上がる。そのあたりの判断とボールタッチが的確で、迷いがないのだ。

中山に任せておけば大丈夫、そうした安心感はチームメイトにもあるはずだ。GK中村がキャッチしたボールのほとんどを中山につないでいるのが、その証だろう。

十代にして、最後尾からゲームを操る。これは多少のプレッシャーには動じない落ち着きがなければ、できないことだ。とにかくゲームと敵が見えている。

鹿島戦でも、そのことを物語るプレーがあった。

38分、鹿島がカウンターを仕掛けた場面で、浮き球に身体を寄せた中山は頭で近くにいた中谷にパスをつないだ。この時、彼はヘディングで大きくクリアする素振りを見せ、敵の動きを止めてしまったのだ。こうして安全を確保した上で、中山は味方にヘッドでつないだ。記者席で見ていた私も、これには完全に騙されてしまった。

このところ日本代表を巡っては、CBが無風区であることを問題視する声が頻繁に聞かれる。柏の中山は底知れぬ将来性を秘めた大器。近い将来、吉田&森重の牙城を脅かす存在になるかもしれない。
2016-09-12_20h10_43
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160911-00010001-sdigestw-socc&p=2
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