1: 2016/09/10(土) 17:26:00.17 ID:CAP_USER9
9月の最終予選2連戦は1勝1敗に終わった日本代表。さまざまな課題が見つかったが、本田圭佑の不調もその1つだ。ゴールこそあげたが、本来のパフォーマンスからは程遠かった。これには所属するACミランでの状況が大きく影響している。クラブで出場機会のない選手を重用することは果たして正しいのか。代表を追う記者は警鐘を鳴らす。(取材・文:河治良幸)

■勝利も精彩を欠いた本田圭佑

 UAE戦で最終予選の黒星スタートとなった日本だが、タイ戦ではその反省が活かされる形で、攻守ともに改善が見られた。攻撃面では右サイドハーフの本田圭佑と左の原口元気がライン際で一度起点を作り、SBに攻撃参加させながら中央に絡んでいくという形を多く用いた。

 それによりサイドチェンジやミドルレンジのパスが増えるなど、全体のバランスはUAE戦より向上。またボランチで先発した山口蛍が高い位置でタイのカウンターの起点を潰したことで、DFラインがプッシュアップしたまま、攻勢を欠け続けることができたのだ。

 そうした組織的な機能性がアップしたものの、原口が先制点を決めた前半17分から、浅野のゴールが生まれる後半30分まで追加点を奪えず、歯がゆい試合展開になってしまった。多くのチャンスを決めきれなかったことはもちろん、イージーなミスやコントロールのズレが目立った。

 雨でぬかるんだピッチの影響はあるにしても、日本代表らしからぬパフォーマンスになったのは選手個々のコンディションが高いレベルで揃っていなかったことも大きいだろう。

 本田圭佑もUAE戦より戦術的には機能しながら、プレーの精彩を欠いた選手の1人だ。右サイドでボールを持っては酒井宏とのコンビネーションで何度もチャンスを作り、逆サイドからのクロスにヘディングで折り返すなど、平均身長があまり高くないタイに対し、その強みを活かして相手の脅威にはなっていた。

 しかし、味方から受けるトラップ、前に持ち運ぶドリブル、走り込む選手への縦パスといった1つひとつのプレーに遅れやズレが目立ち、個人としては本来のベストとはほど遠いパフォーマンスだった。

 象徴的なシーンが前半24分に浅野からのショートクロスをフリーで空振りしてしまった場面だ。

■UAE戦からの改善はあった。しかし……

「空振ったので、何でなんかなという感じですけど、そこまで跳ねた記憶もない」と首を捻るが、あそこで追加点が決まっていれば試合運びもそうとう楽になっただけに「攻撃陣が外しても、しっかり勝てたので良かったです。これで負けたら僕のせいになった」と認識している。

「そもそもゴールをこの相手には取らないといけないと僕は思っているんで、アシストも結果も得点絡めなかったのは反省しないといけないところかなと思っています」

 この大事な決定機を外しただけでなく、全体的にパフォーマンスが低調だったのは欧州が開幕したばかりという事情もあるだろう。何より本田の場合は所属のACミランでトリノとの開幕戦、ナポリとの第2節ともにベンチで出番が無く、試合感という部分で明らかに“ディスアドバンテージ”を抱えての代表合流だった。

 UAE戦は清武弘嗣のFKにヘッドで合わせる形で代表戦6試合連続ゴールを決めたが、プレーの正確性やスピードという部分では高いパフォーマンスとは言えない。早い時間帯に記録したゴールに加え、チーム全体の機能不全によって個の質の部分があまりフォーカスされなかった。

 右サイドに張った場合の機動力の問題をしばしば指摘される本田。タイ戦では常にボールを支配していたこともあり、流れの中でゴール前に絡んでいけてはいた。本田の気の利いたポジショニングの修正は非常に効果的で、原口の先制点にしてもペナルティエリア内で相手センターバックを引き付ける本田の動きがなければ、あれほど良い形でフリーになれてはいなかっただろう。

 ただ、ボールに絡むところの問題が出たことは今後に不安をのぞかせる。つまり、このままミランで出場機会の無い状態が続いた時に、代表にどう影響するかということだ。

つづく  

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フットボールチャンネル 9月10日 10時1分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160910-00010009-footballc-socc&p=1
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