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悩める香川に兄貴分・大久保が緊急“アシスト”
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160905-00000026-tospoweb-socc


 日本代表の10番は救世主になれるのか。ロシアW杯アジア最終予選の初戦UAE戦(1日)に敗れて早くも崖っ縁に立たされた日本は、敵地で第2戦のタイ戦(6日)に臨む。絶対に負けられない戦いに向け、初戦で存在感を示せなかったMF香川真司(27=ドルトムント)の復調は欠かせない。そんななか、兄貴分の元日本代表FW大久保嘉人(34=川崎)が迷える背番号10に緊急アドバイスを送った。

 昨季公式戦で13ゴールとドイツでは素晴らしい活躍を見せた香川も、日本代表ではなぜか輝けない。初戦では前半にあった決定機を外すなど得点に絡めず、またしても大事な試合で存在感を示せなかった。「結果を受け止めて切り替えてやっていくしかない」と悔しさを押し殺し、タイ戦でのリベンジを誓っている。

 8月27日のドイツ1部マインツ戦後、代表に合流するため「わずか5分」で競技場を出て帰国便に飛び乗り、時差ぼけ解消に取り組んだ。体調万全で臨んだはずだったが、好プレーを見せられなかった。どうすれば、10番が本来の力を発揮できるのか。C大阪時代の先輩で現在も親交の深い大久保によれば、チーム内でイニシアチブを取らなければいけないという。

「アイツが(周りの選手を)動かして、俺がやってやるんだってところを見せればいいんじゃない。(チームメートに)気を使ってパスを出してあげるとかじゃなくて『俺に出せ』とか『俺が相手を引きつけるからこっちに動けよ』と言ってチームを引っ張っていかないと。アイツがうまいことはみんなわかっているんだし、そうすればチームがうまくいくから」

 3年連続J1得点王となったベテランストライカーは、所属の川崎で自分好みのパスをチームメートに要求して得点を量産してきた。香川も同じように代表のピッチで自分が動きやすくなる指示を送れば、状況が改善していくという。実際、UAE戦も厳しく要求していれば結果は変わっていたかもしれない。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)も「(チームメートの)プレースピードが遅くて真司を見つけられなかった」と証言する。

 香川自身も大久保の言葉を痛感している。UAE戦後に「うまくいかないときに『こうなったら、こうしよう』とか試合中に話し合って修正していかないといけない。試合の状況に応じて動くことができなかった。そこが僕たちの課題。最終予選は想定内の試合なんてないと思うので」と語っていた。

 すでに経験、実績と申し分ない背番号10は、好プレーをするだけでなく、日本を勝たせなければいけない立場にある。初戦に敗れて6大会連続のW杯出場に暗雲が漂う大ピンチに、もう1ランク上の振る舞いが求められている。


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