1: 名無し@サカサカ10 2022/11/15(火) 11:38:55.04
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【多事蹴論(59)】2人の“天才レフティー”が日本代表で対立した真相とは――。2010年南アフリカW杯の出場権を獲得した日本代表は09年9月に国際親善試合で強豪オランダと対戦した。日本は敵地で0―3と完敗したが、注目されたのは10番を背負ったMF中村俊輔がFKキッカーを務めようとしたところ、まだ若手だったMF本田圭佑が“強奪”をもくろんだことだ。

 俊輔は絶対的なFKキッカーとして多くのゴールを決めてきた天才レフティー。セルティック(スコットランド)時代には欧州チャンピオンズリーグで強豪マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)からFK弾を決めるなど、世界屈指の精度を誇った。直接ゴールを狙う位置によっては、右利きのMF遠藤保仁が担うことはあるものの、チーム内でも俊輔がFKを蹴るのは“暗黙の了解”だった。

 そんな中、関係者らによると、オランダ戦のFKチャンスに当時23歳、オランダ1部VVVフェンロ所属で売り出し中の本田が正キッカーの俊輔に歩み寄り「蹴らしてください」「ここは俺でしょ」と発言したという。俊輔が苦笑いを浮かべながらキックモーションに入ろうとすると、本田もボールを見据えて身構えるなど、まったく譲る気配はない。

 さらに本田は「俊輔さん、最近FK決めていないでしょ」と言い放ったという。この言葉が発せられた瞬間、再び動作に入っていた俊輔は動きをストップ。“屈辱的”な発言に顔をゆがめ、怒り心頭という表情を見せた。結局は俊輔がキッカーを務め、ゴールには至らなかったが、心中穏やかではない。試合後、関係者に「キレちゃってもいいかな」と不快感を漏らしたという。

 本田は試合後「“オレが蹴る”と5回くらい言った。でも俺が俊輔さんなら、やはり譲らないと思う。リスペクトしました」とし「俺にも自信があった。(キッカーをめぐる攻防は)海外でもよくあることで、もっとえげつない」と正当性を主張していたが、後日、グラウンド隅で遠藤と本田が深刻な表情で話し込む姿も見られた。

 もちろん、各メディアは「俊輔VS本田」と報じるなど、深刻な対立の動向に注目。キッカーを譲らなかった俊輔への批判や、強引に蹴ろうとした本田へのクレームなど国内外でさまざまな意見が飛び交った。岡田武史監督も「(俊輔と本田の)コミュニケーションは普通と思っている。報道陣はそういう(対立をあおるような)目で見すぎだ」と苦言を呈した。

 そして迎えた南アフリカW杯。俊輔はオランダ戦の途中出場1試合だけだったが、本田が1トップでスタメンとなり、デンマーク戦のFK弾を含め2ゴールをマーク。決勝トーナメント進出の立役者となった。俊輔と本田は後に「和解した」とされるが、日本サッカー史に残るシーンだったといえる。 (敬称略) 

https://news.yahoo.co.jp/articles/83e08fb8fafd5c9209a99c6cb345878e18e6275e

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