1: 3倍理論 ★ 2018/06/16(土) 14:10:24.87 ID:CAP_USER9
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堂安を強くした“関西人の血” 東京五輪の主役へ…オランダで躍動 いよいよサッカーW杯ロシア大会が開幕。日本代表も決戦へ向け、合宿地のカザンで士気を高めているところだ。

 W杯は、サッカー選手なら誰しも憧れる夢舞台。世界最高峰の大会だ。東京五輪のエース候補として期待される19歳の堂安律(オランダ1部リーグ、フローニンゲン)も、もちろんその1人。兵庫県尼崎市出身で、G大阪の下部組織で育った堂安は、昨夏にフローニンゲンへ移籍した。1年目のシーズンでいきなりリーグ戦9ゴールと躍動。そんな活躍もあり、サプライズでの代表入りを期待する声も多く上がっていた。しかし結局、堂安の名が呼ばれることはなかった。

 彼がまだG大阪ユースに所属していた頃、当時G大阪担当だった記者も、少しだけ堂安と接する機会があった。当時から笑顔の絶えない、明るい青年だったと記憶している。先日、都内で話を聞く機会を得たのだが、6月16日でハタチを迎えるその笑顔には、異国の地での戦いを経て、たくましさが加わったように感じた。

 今回のW杯出場を逃したことつについては率直に「悔しかった」と語った堂安だが、「ハタチになっても変わらずとんがっていたい」。そして「(2季目の)来季こそ本当の実力が表れると思うので、たまたまではなく、本物やなって思わせるような結果を、ここから15年くらい見せ続けたい」と力強く語ってくれた。

 海外生活について尋ねると、チームメートとの話や欧州の街のこと、英語の勉強法から自慢のカレーのレシピまで、本当に楽しそうに教えてくれる。海外生活が性に合っているのだろうか。

 しかし「最初からなじめたわけじゃない。結構考え込んで、どうしようかと思った」と堂安は言う。「楽しくなかったです。今やから言える。あの時に取材で聞かれたら、きっと楽しいって答えていたと思うけど…」。周囲ともまだ打ち解けられないまま出場機会が減った8月末あたりから、前向きな堂安が徐々にネガティブになった。小さなミスも「お前が悪い」と指摘を受ける。家族に会いたいとも思ったという。

 そんな中、「このままじゃ楽しくないって思った。何かやらなあかんって危機感を、自分自身で持てたんです。(周囲と)ちゃんと話そうって思った」。

 少しずつ英語を覚え、積極的に会話した。“関西人の血”もフル活用した。あえていじられるような行動をとり、周囲から笑われることも「褒め言葉」と捉えた。移籍から半年ほどでようやくチームメートと打ち解け、「遊びに行こうぜ!」と言い合える間柄になった。

 今では「俺がしゃべったらウケますからね。まじで!」と得意げだ。試合直前のチームでのミーティング。怒声も飛び交う緊張感の中、監督は最後に「リツ」と名指しするのだそうだ。「『お前、今日の相手にどういう感じで行くねん?』って聞かれて、悪い言葉を言わされるんです。だから、俺がそれを言って、全員爆笑。俺が最後のかけ声かけて、じゃあ試合行くぞって。毎試合ですよ」-。

 シーズン序盤は苦しんだ19歳が、ピッチ内外で試行錯誤を重ね、終盤にはチームの「ムードメーカー」の地位を確かにした。ゴールという目に見える結果を残したことはもちろん、ピッチ外でも仲間から愛されるために、ひたむきに過ごせるその振る舞いは、間違いなく強さだ。それは堂安自身の才能であり、努力だとも思う。

 「これから移籍を重ねたら、最初こうなることもあるけど、乗り越え方を覚えたなって思う」と堂安。さらなるビッグクラブへのステップアップを当然、考えているが、「東京五輪もあるし、そこは考えながらの決断になる。ただ、常にチャレンジしたい気持ちがある。大前提はビビらず、チャレンジする決断をしたい」と力強く、冷静に語ってくれた。

 まだ20歳。東京五輪や22年カタールW杯ではきっと、日の丸の中心に堂安がいる。笑顔の絶えない彼の今後の躍進を、期待せずにはいられない。(デイリースポーツ・國島紗希)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180616-00000054-dal-socc

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