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1: 2018/04/25(水) 23:39:40.55 ID:CAP_USER9
4月7日に電撃解任された日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ前監督が21日に再来日。涙ぐみながら「私はまだ終わっていない」と語り、いまだ現実を受け入れられない様子を見せた。

27日には記者会見を行う予定だが、2か月後の2018年ロシアワールドカップ本大会での指揮はもはや不可能だろう。本人もやり場のない思いでいっぱいのはずだ。

日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「選手との信頼関係、コミュニケーションが多少薄れた」と更迭理由を説明したが、3月のマリ・ウクライナ2連戦(リエージュ)での1分1敗という結果と内容の悪さは確かに目を覆いたくなるほどだった。
昨年8月31日の最終予選・オーストラリア戦(埼玉)でロシア切符を獲得した後のテストマッチで指揮官が目指した「デュエル(フランス語で決闘。局面のバトルを指す)」と「タテへの速い攻め」というコンセプトが機能せず、停滞感が漂っていたのも事実だ。

だからと言って、ハリルホジッチ監督の志向したスタイルが完全に間違いだったのか。その答えは「ノー」である。

振り返ること4年前。アルベルト・ザッケローニ監督体制の日本代表はパスサッカーを掲げて2014年ブラジルワールドカップに挑んだ。
が、初戦・コートジボワール戦(レシフェ)と最終戦のコロンビア戦(クイアバ)ではボールを持つどころか、相手を奪うことさえままならず、前提条件が大きく狂った。

第2戦のギリシャ戦(ナタル)は相手に退場者が出て、数的優位に立ったこともあり、ボールは回せたものの、各駅停車のパスでは強固な守備ブロックを崩しきれなかった。
つまり、彼らは目指してきたパスサッカーの限界を痛感させられたのだ。

1分2敗と惨敗した大会の反省を踏まえ、当時の原博実専務理事(現Jリーグ副理事長)と霜田正浩技術委員長(現山口監督)が「ボールを奪う部分」と「タテへの推進力」という日本に足りない部分に着目。
そこを補える指揮官としてハビエル・アギーレ、ハリルホジッチの2人の招聘に踏み切った。アギーレ監督はわずか半年で辞任するに至ったため、何をもたらしたかは検証しきれないが、ハリルホジッチ監督は間違いなく守備の重要性を知らしめた。

「強い相手に攻撃をするためには相手からボールを奪わなければいけない。ワールドカップで勝ちたいならそこは必須の要素。ヴァイッドは守備の文化を植え付けた」と霜田氏も語っていた。弱者である日本はまず守備から入り、相手のスキを突いてゴールに向かうべきという考え方は一理ある。

実際、ブラジルワールドカップで8強入りしたコスタリカ、2016年欧州選手権(フランス)で初出場ながらベスト8入りしたアイスランドなどは堅守速攻を突き詰めた戦術で躍進を遂げている。ハリルホジッチ監督が4年前に率いたアルジェリアもそう。そういう例は少なくないのだ。

「アルジェリアは身体能力が高いんで、監督が求めるデュエルの部分とかタテに速いサッカーは日本よりやりやすかったかもしれない」と長友佑都(ガラタサライ)は前体制の難しさを吐露した。 その一方で「日本人も絶対にやれると思うし、それプラス、日本人の協調性とか一体感をプラスアルファできれば、ワールドカップで何かを起こせるかもしれない」と希望も抱いていた。 それは川島永嗣(メス)ら欧州トップレベルで戦っている面々に共通した考えだったかもしれない。

けれども、国内組の中には「日本人と外国人選手とは身体能力が違いすぎるから、あのサッカーはできない」とネガティブ発言をした者もいて、代表選手全員の思いが一致していない印象も拭えなかった。

Jリーグやアジアチャンピオンズリーグ(ACL)では日本勢が主導権を握ることが前提だから、相手に持たせてカウンターというスタイルは受け入れがたいだろうが、
本当にワールドカップで躍進したいならハリル的な考え方にもトライしていく必要があったはず。西野朗新監督がその問題点から逃げて、安易にザック流のサッカーに戻るのなら、この4年間一体、何をやっていたのかという話になってしまう。

「デュエルやタテへの攻撃は間違いなく必要。ただ、日本化した日本のフットボールというものもある。技術力を最大限に生かし、規律や結束を図って戦う強さがある」と就任会見でハリル流と日本流の融合を誓った新指揮官には、
その言葉を貫くべき。自らの発言に責任を持ってチーム作りをしてほしい。

4/25(水) 6:04配信 DIME
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180425-00010001-dime-spo
■本田、香川を外す!タブーなき競争原理

ハリルホジッチ監督がもたらしたもう1つ大きなものは「競争」だ。ザックジャパン、アギーレジャパンを通して、本田圭佑(パチューカ)や香川真司(ドルトムント)らが主力が固定されていた。
その既成概念を打ち破ったのが、ボスニア人指揮官の大胆さだ。

16-17シーズンのACミランで出番を失い、代表でのパフォーマンスが低下した本田を最終予選後に外し、クラブでコンスタントに試合に出ていなかった香川も
昨年11月のブラジル(リール)・ベルギー(ブルージュ)2連戦で選考外とするなど、これまでの監督だったらできなかったことを彼はやってのけたのだ。

それには賛否両論も渦巻いたし、看板不在の代表人気に陰りが見えたのも事実だ。が、そうやって思い切ったアプローチをしなければ、世代交代が進まない。
本田が担っていた右サイドのポジションには2016年リオデジャネイロ五輪世代の久保裕也(ヘント)や浅野拓磨(シュツットガルト)が台頭。
西野体制に代わった今は南野拓実(ザルツブルク)や堂安律(フローニンゲン)推す声も高まっている。そういう流れを作ったハリルホジッチ監督の功績はやはりある。

しかも、本田や香川も自らを変えようと努力を試みた。本田はパチューカに行ってからトレーニング方向を見直し、体重を落としてアップダウンを繰り返せる肉体を作ったし、
香川もこれまでは代表への熱い思いをあまり前面に押し出さなかったのに、11月2連戦と3月2連戦の4試合全てを現地まで足を運んで観戦するほどロシアへの強い意思を示している。

そうやってメンタル的に成長した香川がチームをまとめるようなキャプテンシーを本番で発揮してくれれば、西野監督も万々歳ではないか。彼らが一皮むけるチャンスを前任者が与えたことは心に留めておくべきだ。

もちろん、クラブで試合に出ていた岡崎慎司(レスター)や武藤嘉紀(マインツ)を呼ばなかったり、逆にあまり出場機会を得ていないのに寵愛する宇佐美貴史(デュッセルドルフ)を繰り返し呼ぶなど、選考基準の不透明さも垣間見えた。
そこはハリルホジッチも批判されてしかるべき。ただ、基本的には「クラブで試合に出ていない人間は呼ばない」というポリシーを守ろうとしていた。

こういった明確な指標があれば、代表入りを狙う人間もより日々のクラブでの一挙手一投足にこだわるはず。そういう意識の高い選手が増えていくことが、強い日本代表強化を作る絶対条件だ。
選手たちには前指揮官からうるさく言われたこともしっかりと糧にしてほしいものである。

ヴァヒド・ハリルホジッチ/ネガティヴな側面ばかりクローズアップされるが、その功績も多い。先日空港では涙を浮かべた前監督、27日の記者会見は予断を許さない。

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引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1524667180

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