【日本代表/編集長の視点】本田と宇佐美の選出は妥当なのか。代表の場に指定席はいらない (SOCCER DIGEST Web) - Yahoo!ニュース


本田と宇佐美は選出するな!日本代表には指定席はいらない

11月に行なわれるシンガポール戦とカンボジア戦のメンバーに、なぜ本田は選ばれたのか。  

確かに今回のワールドカップ・アジア2次予選の活躍ぶりを振り返れば、本田は不可欠な戦力だ。9月3日のカンボジア戦では思い切りの良いミドルから先制弾を叩き込み、10月8日のシリアとのアウェーゲームではPKで決勝点を決めるなど、勝負どころで大きな仕事をしている。  

加えて、現代表メンバーのなかでは誰よりもボールが収まり、攻撃の起点になっている。チュニジアやイラクとの親善試合でもさすがの存在感を示しているのだから、冒頭の疑問は単なる“クレーム”に過ぎないと批判されても致し方ない。  

とはいえ、見逃せないのはハリルホジッチ監督のコメントだ。11月5日のメンバー発表会見で、指揮官ははっきりとこう言った。 「(就任)1年目はできるだけ新しい選手を見たい。レベルとパフォーマンスが良くなければ、A代表には入れない」  

その選出基準に照らし合わせると、本田の招集には疑問符が付く。  

ちなみに、今季の出場時間は少ないが、インテルの長友はここにきてマンチーニ監督の信頼を得つつある。

ハリルホジッチ監督に言わせれば、本田より優れたアタッカーが見つからなかったということになるのだろう。確かにそうかもしれないが、となると「1年目はできるだけ新しい選手を見たい」という部分がぶれてくる。
 
今回の会見でハリルホジッチ監督は「私の頭の中には35人の選手がいる」と話していた。ならば本田を外して、“そのなか”で未招集もしくは代表歴が浅いアタッカー(例えば広島の浅野)を呼ぶべきだったのではないか。
 
11月の連戦は、10月のシリア戦に比べて明らかにハードルは低い。ホームで引き分けたシンガポールとの戦力差もだいぶ大きく、本田ひとり欠けてもさして問題ではないだろう。
そもそも、ミランで燻る本田に頼っている現状が健全ではない。やはり金崎のようにクラブで結果を出している選手が呼ばれてこそ代表チームと言えるだろう。

結果という点では、宇佐美の選出にも首を傾げてしまう。公式戦では9月26日の柏戦を最後に8試合もゴールから見放されており、先のナビスコカップ決勝では鹿島の守備陣に抑え込まれていた。明らかに疲労の色が濃くなってきているのだから、このタイミングで休ませる手もあった。
 
ドルトムントで常時出場している香川に対して「休むことも必要だ」とコメントしたハリルホジッチ監督が、自らの発言を否定するかのように、疲労困憊に映る宇佐美を招聘した真意をいまひとつ測りかねる。その才能に指揮官が惚れ込んでいるのは確かだが、仮にそれだけで招集しているとしたら競争など生まれない。

なにも、本田や宇佐美が代表に不要と主張しているわけではない。前者は試合勘、後者はコンディションに不安を抱えていそうな今回に限っては、選ばなくてもよかったとそう言いたいだけだ。代表にシビアな競争意識を植え付けるためにも、“特別扱い”に見える選考は避けるべきだろう。
 
「岡崎は少し疲れている」(ハリルホジッチ監督)のなら、代わりに武藤をCFに先発起用してもいい。

代表の場に指定席はいらない。アジア2次予選を進行中というタイミングでなら、柏木を招集して柴崎を外すような決断がもっとあっていいはずだ。競争なくして、ロシア・ワールドカップへの道は開けない。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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